The First Noel まきびとひつじを
クリスマスキャロル・讃美歌/喜びたたえよ 主イエスは生まれぬ
『The First Noel』(ザ・ファースト・ノエル)は、16世紀頃から存在するイギリスのクリスマスキャロル・讃美歌。
「ノエル(Noel)」とは、フランス語で「クリスマス(降誕祭)」のこと。イエス・キリストが降誕したその日が最初(ザ・ファースト)のノエル(降誕祭)、つまり『The First Noel』となる。
邦題は『牧人 羊を(まきびとひつじを)』。「牧人(まきびと)」とは羊飼いのこと。訳詞:津川主一(つがわ しゅいち)。
歌詞では、羊飼い達が羊の群れの番をしていたその夜に、イエス降誕を知らせる神の使いが空から現れる聖書のシーンが描かれている(詳細は後述)。
【YouTube】まきびと ひつじを The First Noel
歌詞の意味・和訳(意訳)
The first Noel the angels did say
Was to certain poor shepherds in fields as they lay;
In fields where they lay, keeping their sheep,
On a cold winter's night that was so deep:
最初の聖夜に 天使が告げた
野原で休む貧しい羊飼い達に
羊を飼っている野原で
とても寒い冬の夜更けに
refrain
Noel, Noel, Noel, Noel,
Born is the King of Israel.
聖夜 イスラエルの王が降誕せり
They looked up and saw a star,
Shining in the east, beyond them far:
And to the earth it gave great light,
And so it continued both day and night:
羊飼い達は 空を見上げて星を見た
東に輝く 遠くの星を
それは地上に 強い光を放ち
昼も夜も 輝き続けた
And by the light of that same star,
Three Wise Men came from country far;
To seek for a King was their intent,
And to follow the star wherever it went:
そして同じ星の光で
三人の賢者が遠い国からやって来た
彼らは王に会いに来た
その星が導く場所へ
This star drew nigh to the north-west;
O'er Bethlehem it took its rest;
And there it did both stop and stay
Right over the place where Jesus lay:
その星は北西へ近づき
ベツレヘムの上で止まり
そこで留まった
イエスが生まれたその真上で
Then entered in those Wise Men three,
Fell reverently upon their knee,
And offered there in his presence,
Their gold and myrrh and frankincense:
三人の賢者がやって来て
つつしんで ひざまずいた
イエスの前で献上したのは
黄金と没薬と乳香
Then let us all with one accord
Sing praises to our heavenly Lord
That hath made heaven and earth of nought,
And with his blood mankind hath bought:
さあ皆でそろって
我らが天なる主を讃えよう
主は無から天と地を創造され
その血をもって人間を造られた
日本語歌詞
まきびとひつじを 守れるそのよい
たえなるみ歌は 天(あめ)よりひびきぬ
喜びたたえよ 主イエスは生まれぬ
仰げばみ空に きらめく明星(あかぼし)
よるひるさやかに 輝きわたれり
喜びたたえよ 主イエスは生まれぬ
その星しるべに みたりの博士ら
メシヤを尋ねて はるばる旅しぬ
喜びたたえよ 主イエスは生まれぬ
くすしき光の 導くまにまに
博士はまぶねの 主イエスにまみえぬ
喜びたたえよ 主イエスは生まれぬ
<訳詞:津川主一(つがわ しゅいち)>
ルカによる福音書 第2章
ところが、彼らがベツレヘムに滞在している間に、マリヤは月が満ちて、初子を産み、布にくるんで、飼葉おけの中に寝かせた。客間には彼らのいる余地がなかったからである。
さて、この地方で羊飼たちが夜、野宿しながら羊の群れの番をしていた。すると主の御使(みつかい)が現れ、主の栄光が彼らをめぐり照らしたので、彼らは非常に恐れた。
御使(みつかい)は言った、「恐れるな、見よ、すべての民に与えられる大きな喜びを、あなたがたに伝える。 きょうダビデの町に、あなたがたのために救主がお生まれになった。このかたこそ主なるキリストである。
あなたがたは、幼な子が布にくるまって飼葉おけの中に寝かしてあるのを見るであろう。それが、あなたがたに与えられるしるしである」。
するとたちまち、おびただしい天の軍勢が現れ、御使と一緒になって神をさんびして言った、 「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」。
御使たちが彼らを離れて天に帰ったとき、羊飼たちは「さあ、ベツレヘムへ行って、主がお知らせ下さったその出来事を見てこようではないか」と、互いに語り合った。 そして急いで行って、マリヤとヨセフ、また飼葉おけに寝かしてある幼な子を捜しあてた。
引用元:ルカによる福音書 第2章 第6節~第16節 by M.Kato
絵画:アブラハム・ホンディウス「羊飼いへの告知」