おおスザンナ Oh Susanna

フォスター歌曲/西部開拓時代ゴールドラッシュで大流行!

「おお、スザンナ(Oh Susanna)」は、19世紀の作曲家フォスターが22歳頃の1848年に出版されたアメリカ歌曲。ゴールドラッシュに向かう人々によって愛唱されたという。

1848年に終結したアメリカ・スペイン戦争において、アメリカは現在のテキサス、カリフォルニア、ニューメキシコ、ユタなどの多くの領土をメキシコから獲得。

獲得したばかりのカリフォルニアで金鉱が発見されると、有名なゴールドラッシュの時代がはじまった。

誰もが一攫千金を夢見てはるばる西部へと荒野を幌馬車隊で長旅を続ける中、その道のりで「おお、スザンナ」が多くの人々によって愛唱され、フォスターの曲はまたたく間にアメリカ中の人々に知られることになった。

【試聴】おおスザンナ Oh Susanna

歌詞(1848年版)・日本語訳(意訳)

I come from Alabama
with my Banjo on my knee
I'se gwine to Lou'siana
my true lub for to see

俺はバンジョーを膝に
アラバマからやって来た
ルイジアナにいる恋人を
探しにいくんだ

It rain'd all night de day I left
de wedder it was dry
The sun so hot I froze to def
Susanna, don't you cry

出発した日は一日中雨だけど乾燥していて
晴れて暑かったけど
凍え死にそうだった
スザンナ、泣かないでおくれ

chorus:
Oh! Susanna, do not cry for me;
I come from Alabama,
Wid my Banjo on my knee.

<コーラス>

おおスザンナ
泣かないでおくれ
俺はバンジョーを膝に
アラバマからやって来た

2
I jump'd aboard the telegraph
and trabbled down de ribber
De lectrick fluid magnified
and kill'd five hundred Nigga

De bulgine bust and de hoss ran off
I really thought I'd die
I shut my eyes to hold my bref
Susanna don't you cry

俺は電信機に乗って川を下り
電流を上げて500人の○○を○○した
エンジンが爆発して馬が走り出し
本当に死ぬかと思ったよ
息を止めて目を閉じた
スザンナ、泣かないでおくれ

3
I had a dream de udder night
when ebry ting was still
I thought I saw Susanna dear
coming down de hill

昨日の夜に夢を見た
みんなが寝静まった頃に
愛しいスザンナが出てきて
丘を駆け下りて来たんだ

De buckwheat cake was in her mouf
de tear was in her eye
I says, I'se coming from de souf
Susanna don't you cry

彼女はソバ粉のパンケーキをくわえて
目には涙がたまってた
そうさ、俺は南から来たんだ
スザンナ、泣かないでおくれ

4番の歌詞(後に追加された)

4
I soon will be in New Orleans,
and den I'll look all 'round,
And when I find Susanna,
I'll fall upon de ground.

俺はもうすぐニューオリンズに着き
あたりを探すだろう
もしスザンナが見つかったら
俺は地面に倒れるよ

But if I do not find her,
dis darkie'll surely die,
And when I'm dead and buried
Susanna, don't you cry.

もし彼女が見つからなかったら
この老いぼれは間違いなくあの世生きだ
そして俺が死んで埋められても
スザンナ、泣かないでおくれ

どしゃ降りだけれど乾燥してて、晴れているけど凍え死ぬ?

「おおスザンナ」の歌詞の中には、まるでマザーグースのようなナンセンスでコミカルな部分がいくつか見られる。フォスターがこの曲を作ったのは彼がまだ10代半ばの頃で、親しい仲間同士で楽しく騒ぐために彼が即興的に「おおスザンナ」を作曲したと伝えられている。

気心の知れた仲間内で陽気なメロディーとともにナンセンスな詩を歌って浮かれて騒いでいる様子がまるで目に浮かぶようだ。特に2番の歌詞は子供っぽい意味不明な歌詞で、日本ならよく小学生が歌っていそうなレベルのナンセンスな歌詞となっている。

オリジナルは3番まで 出版社は大儲け!

シンシナティのピータース出版(W.C. Peters & Co., Cincinnati, 1848)から1848年に出版されたオリジナルの楽譜によれば、歌詞は3番までで、タイトルも単に「スザンナ(Susanna)」となっている。

たまに4番目の歌詞が掲載されているのを見かけるが、誰が作詞したのかは明らかではない。

なお、「おおスザンナ」はフォスターがタダ同然の扱いで出版社に曲を提供してしまったせいか、数年間で様々な出版社から様々なバージョンのものが相次いで(断りなく)出版されたようだ。

しかもフォスター自身は最初のピータース出版社からの100ドルしか手にしていないとされている。もしフォスターがこの曲でそれなりの収入を獲得していたら、その後の生活も余裕ができ、もっと長生きして良い作品がたくさん生まれていたのではないかと思うと残念でならない。

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