かいばのおけで Away in a manger
クリスマスキャロル/飼い葉の桶で寝ている 優しい顔のイエス様
『飼い葉の桶で(かいばのおけで)』(Away in a manger/アウェイ・イン・ア・メインジャー )は、キリストの降誕(こうたん)を題材にした賛美歌。
タイトル表記は、「まぶねの中で」、「神の御子イエス」など様々見られる。
「飼い葉(かいば)」とは、牛や馬などに与えるエサ用の牧草・干し草・わらのこと。
ルカ福音書によれば、キリスト降誕の際、宿屋が混んでいたために通常の寝室には泊まれず、イエスを飼い葉桶に寝かせたとされている。
こうして、「飼い葉」はイエス・キリストの降誕(誕生)を祝う記念日であるクリスマスには欠かせないテーマの一つとなっている。
歌詞の意味・日本語訳
Away in a manger,
No crib for His bed
The little Lord Jesus
Laid down His sweet head
遠くの馬屋の飼い葉おけ
寝かせるベッドも無いままに
幼きイエス・キリストは
愛おしき御身を横たえる
The stars in the bright sky
Looked down where He lay
The little Lord Jesus
Asleep on the hay
夜空に明るく輝く星々
その見下ろす先には
幼きイエス・キリストが
干し草の中で眠る
The cattle are lowing
The poor Baby wakes
But little Lord Jesus
No crying He makes
牛の鳴き声がして
かわいそうに目を覚ましても
幼きイエス・キリストは
泣いたりはしない
I love Thee, Lord Jesus
Look down from the sky
And stay by my side,
'Til morning is nigh.
汝を愛します、主よ
空から見守り
夜明けまでそばにいてください
Be near me, Lord Jesus,
I ask Thee to stay
Close by me forever
And love me I pray
そばにおいでください、主よ
永遠に私のそばで
慈愛をお恵みください
Bless all the dear children
In Thy tender care
And take us to heaven
To live with Thee there
祝福をすべての愛する子らに
汝の優しき庇護のもとで
そして我々を天へ導き
汝のそばで永らえんことを
動画:飼い葉の桶で(かいばのおけで) マレイ版
主なメロディは2種類 マレイ版が有名
『Away in a manger』の初出は1885年。ルター派の日曜学校(Sunday School)で用いる教科書の中で最初に登場した。作曲者は、ジェームズ・マレイ(James R. Murray/1841–1905)。
その後、フィラデルフィア出身の音楽家ウィリアム・カークパトリック(William J. Kirkpatrick/1838-1921)によって、ミュージカル「Around the World with Christmas」向けの曲「Cradle Song(クレイドル・ソング」として、別のメロディがつけられた。
日本やアメリカで有名なのは、前者のマレイ版。後者のカークパトリック版は、主にイギリスでよく歌われているほか、イギリスやアイルランドに馴染みの深いアーティストによって収録されることが多い。