ジングルベル Jingle Bells 歌詞の意味 和訳
クリスマスソング/James Pierpont(1822-1893)
『Jingle Bells(ジングルベル)』は、1857年に牧師ジェームズ・ピアポイント(James Pierpont/1822-1893)がジョージア州サヴァナの教会で開かれた感謝祭のために作詞した歌。
クリスマスソングの定番曲だが、歌詞の内容を見ると、クリスマスを含むウィンターシーズン全般についての楽曲となっている。
元々のコーラス部分のメロディーはもっと暗い感じだったようで、今日知られるメロディーは後に作り変えられたもののようだ。
原曲の歌詞では、ソリにつないだやせ細った馬が雪の吹き溜まりに突っ込んでひっくり返り、そこへ通りかかった紳士が大笑いして去っていったというストーリーが描かれている。
【YouTube】ジングルベル Jingle Bells
歌詞の意味・日本語訳(意訳)
1.
Dashing through the snow
In a one-horse open sleigh,
Over the fields we go,
Laughing all the way;
雪の中を駆け抜ける 一頭立てのソリ
広がる雪原 あふれる笑い声
Bells on bob-tail ring,
making spirits bright,
What fun it is to ride and sing
A sleighing song tonight, O
スズが鳴り渡れば いっそう明るく
ソリの歌歌って楽しもう
Jingle bells, jingle bells,
jingle all the way!
O what fun it is to ride
In a one-horse open sleigh
ジングルベル ジングルベル 鳴り渡れ
ソリ遊びの楽しさよ
Jingle bells, jingle bells,
jingle all the way!
O what fun it is to ride
In a one-horse open sleigh
ジングルベル ジングルベル 鳴り渡れ
ソリ遊びの楽しさよ
<以下、コーラス省略>
2.
A day or two ago,
I thought I'd take a ride,
And soon Miss Fanny Bright
Was seated by my side;
数日前 ソリに乗ろうと考えた
隣に座ったファニーブライトちゃん
The horse was lean and lank;
Misfortune seemed his lot;
He got into a drifted bank,
And we, we got upsot.O
やせ細った馬が運悪く
雪の吹き溜まりに突っ込んで
僕らは見事にひっくり返る
3.
A day or two ago,
the story I must tell
I went out on the snow
And on my back I fell;
数日前の恥ずかしい話
雪の中を出かけ ひっくり返った話さ
A gent was riding by
In a one-horse open sleigh,
He laughed at me as I there lay
But quickly drove away, O
ちょうどソリで通りかかった紳士が
横たわる僕を見て笑い
すぐにどこかへ行っちゃった
4.
Now the ground is white
Go it while you're young,
Take the girls tonight
And sing this sleighing song;
外は雪の世界
ソリをするなら若いうち
今夜彼女を誘って
ソリの歌を歌おう
Just bet a bobtailed bay
Two forty as his speed
Hitch him to an open sleigh
And crack! you'll take the lead,
切り尾の馬に
2ドル50セント賭けて
ソリにつないで
ピシャリと打てば走り出す
日本語歌詞 その1
『Jingle Bells』の日本語歌詞については、宮澤章二による訳詞が定着している。
原曲の英語の歌詞と比べて、日本語の訳詞はどの程度原曲をふまえた内容となっているのだろうか?
比較のために、宮澤章二による訳詞を次のとおり引用する。
1.
走れそりよ 風のように
雪の中を 軽く早く
笑い声を 雪にまけば
明るいひかりの 花になるよジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
鈴のリズムに ひかりの輪が舞う
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
森に林に 響きながら2.
走れそりよ 丘の上は
雪も白く 風も白く
歌う声は 飛んで行くよ
輝きはじめた 星の空へジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
鈴のリズムに ひかりの輪が舞う
ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る
鈴のリズムに ひかりの輪が舞う
この歌詞を見る限り、原曲の歌詞に忠実な訳詞ではなく、雪の中でのそり遊びの楽しさ・爽快さという共通したテーマに沿って、雪原の描写や笑い声・歌声・鈴の音などに焦点をあて、独自の日本語歌詞が展開されているのが分かる。
作詞の宮澤章二は埼玉県で教諭の経験があり、『ジングルベル』の歌詞については、小中学校・高校の児童・生徒らにも安心して歌ってもらえるような教育上の配慮が感じられる。
日本語歌詞 その2
『Jingle Bells』の日本語歌詞としては、キングレコードのディレクターによる音羽たかし名義の訳詞も広く知られている。
内容の比較のため、音羽たかし訳詞『ジングルベル』の歌詞を次のとおり引用する。
雪をけり 野山越えて
すべり行く 軽いそり
歌声も 高らかに
心も勇むよ そりの遊びジングルベル ジングルベル
鈴が鳴る
きょうも楽しい そりの遊びジングルベル ジングルベル
鈴が鳴る
さあさ行こうよ そりの遊び
「きょうも楽しい そりの遊び」の歌詞については、「今日は楽しいクリスマス」と替え歌されることがあるようだ。
「今日は楽しいクリスマス」という歌詞はどの訳詞にも存在しないので、この音羽たかし版の歌詞が替え歌の元になっていると考えられる。