夏の思い出

日本の歌曲/夏がくれば思い出す はるかな尾瀬 遠い空

「夏がくれば 思い出す はるかな尾瀬 遠い空」の歌い出しで親しまれる『夏の思い出』は、1949年発表の日本の歌曲。

NHKにて放送されるや否や、瞬く間に多くの日本人の心をとらえた。曲中に現れる尾瀬(おぜ)の人気は飛躍的に高まった。

写真:尾瀬ヶ原の湿原と至仏山

作曲は、『ちいさい秋みつけた』、『めだかの学校』などを手掛けた中田 喜直(なかだ よしなお/1923-2000)。父は『早春賦』を作曲した中田章。

作詞は、新潟県上越市生まれの詩人・江間 章子(えま しょうこ/1913-2005)。2歳頃に母親の実家である岩手県北西部の八幡平市(はちまんたいし)に移住し10年間過ごした。

水芭蕉の花が咲き、自然あふれる尾瀬

尾瀬(おぜ)は、福島県・新潟県・群馬県の3県にまたがる地域で、中心となる尾瀬ヶ原は、日本を代表する高地の湿原。

自然の宝庫である尾瀬には、ミズバショウ(水芭蕉)やミズゴケなど湿原特有の貴重な植物群落が見られる。

ちなみに、尾瀬のミズバショウ(水芭蕉)が咲くのは実際には春先(5月末ごろ)。これは、作詞をした江間章子が育った地域が、夏でも水芭蕉を見ることのできる土地だったという事情があるようだ。

日本の民謡・童謡・唱歌 歌詞と視聴

【試聴】中田喜直 夏の思い出

モーツァルト『ピアノ・ソナタ第11番』とそっくり?

中田喜直が作曲した『夏の思い出』は、第3楽章の「トルコ行進曲」で有名なモーツァルトのピアノ・ソナタ第11番 第1楽章とメロディがよく似ていることでも知られている。比較しながら聴いてみると面白いかもしれない。

【試聴】モーツァルト ピアノ・ソナタ 第11番 第1楽章