トルコ行進曲(モーツァルト)

ヨーロッパを脅かしたオスマン帝国の脅威と軍楽隊メフテルの衝撃

モーツァルト『トルコ行進曲』とは、モーツァルトが作曲したピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K. 331 (300i) 第3楽章のこと。オスマン帝国の軍楽隊メフテル(下写真)をモチーフとした行進曲。

同じくメフテルから影響を受けたベートーヴェンの『トルコ行進曲』も有名。

中央ヨーロッパは幾度となくオスマン帝国の脅威にさらされており、特に2度に渡るウィーン包囲(特に1683年の第二次ウィーン包囲)に対しては、オーストリア、ポーランド、ヴェネツィア、ロシアなどが団結して神聖同盟を結成し、オスマンの脅威に対抗していった。

ちなみに、コーヒーとクロワッサンはこのウィーン包囲時にヨーロッパへ伝えられたとも言われている。

【試聴】モーツァルト トルコ行進曲(第3楽章)

オスマン帝国の軍楽隊メフテル

オスマン帝国は行軍の時にメフテルと呼ばれる軍楽隊を引き連れていくことが多く、その独自のリズムとメロディーは当時のヨーロッパの人々に大きな衝撃を与えた。

メフテルによる軍楽には、打楽器が一定のリズムを終始繰り返し展開するという共通した特徴があり、その独特のリズムをピアノ曲等に取り入れた作品がモーツァルトやベートーヴェンなどの「トルコ行進曲」と呼ばれている。今日まで伝わるトルコ軍楽としては「ジェッディン・デデン(祖先も祖父も)」が特に有名。

(楽譜:軍楽隊メフテルにより共通に用いられる打楽器のリズム/出典:Wikipedia)。

中田喜直「夏の思い出」とそっくり?

さて、モーツァルト作曲のピアノ・ソナタ第11番「トルコ行進曲付き」第一楽章には、中田喜直(よしなお)作曲の「夏の思い出」と良く似たメロディーが登場する。

夏の思い出」は、昭和21年5月から昭和37年3月の「NHKラジオ歌謡」で放送され有名になった曲だ。中田喜直(よしなお)氏は、1923年の東京生まれ。1943年に東京音楽学校(現東京芸術大学)ピアノ科を卒業。「雪の降る街を」、「めだかの学校」、「ちいさい秋みつけた」等、数多くの名曲を残している。

【試聴】モーツァルト ピアノ・ソナタ 第11番 第1楽章

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