日本の子守唄 歌詞の意味

親元を離れ子守の奉公人となった守子たちの哀歌

昔の日本の子守奉公(こもりほうこう)や守子(もりこ)を題材とした日本の子守唄(子守歌)まとめ。主に歌詞の意味について解説していく。

なお、クラシック音楽における子守歌や、欧米諸国の子守歌系民謡・童謡については、こちらの「世界の有名な子守歌 解説と視聴」で一覧にまとめている。

写真:五木の子守唄像(熊本県/出典:絶景.net)

子守奉公の守子歌

五木の子守唄
♪おどま盆ぎり盆ぎり 盆から先きゃおらんと 盆が早よくりゃ早よもどる♪
中国地方の子守唄
♪ねんねこ しゃっしゃりませ 寝た子の かわいさ♪
竹田の子守唄 歌詞の意味 原曲・元歌
『五木の子守唄』から歌詞を一部借用?親元を離れて子守の年季奉公を行う幼い守子の唄

母親視点の子守唄

江戸の子守唄
♪ねんねんころりよ おころりよ♪里帰りした奉公人が勝ってきたお土産とは?

赤とんぼ

「夕焼け小焼けの赤とんぼ」の歌いだしで有名な童謡『赤とんぼ』だが、この歌もよく歌詞を見てみると、昔の日本でよく見られた子守奉公(守子)の歌であることが分かる。

具体的には、『赤とんぼ』の次のような歌詞がそれに該当する。

夕焼小焼の 赤とんぼ
負われて見たのは いつの日か

十五で姐や(ねえや)は 嫁に行き
お里のたよりも 絶えはてた

この「姐や(ねえや)」とは子守奉公(守子)の女の子のこと。つまりこの歌は、守子の姐やに背負われて見た赤とんぼの風景を歌っているのである。

童謡・歌謡曲その他

ゆりかごの唄 北原白秋
♪ゆりかごの歌を かなりやがうたうよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ♪
ねむの木の子守歌
歌詞は、上皇后美智子さまが高校時代にお書きになった詩が用いられた。
小山の子うさぎ
週刊少年ジャンプ連載の漫画「鬼滅の刃」(きめつのやいば)作中で歌われた
童神 わらびがみ
赤子をあやす母親の温かく包容力あふれる沖縄の歌
島原の子守唄 歌詞の意味
曲名には「子守唄」とあるが、実際の歌詞の内容は、九州から中国へ連れられ奉公人となった「からゆきさん(唐行きさん)」の歌。♪おどみゃ島原の ナシの木育ちよ 早よ寝ろ泣かんで オロロンバイ♪

世界の子守唄

世界の有名な子守歌 解説と視聴
『シューベルトの子守歌』、『モーツァルトの子守歌』など、世界各国の有名な子守歌の歌詞と視聴まとめ