東村山音頭 ひがしむらやまおんど

ドリフ加入まもない志村けんのスランプを救ったコミックソング

『東村山音頭』は、東京都・東村山市出身の志村けんがザ・ドリフターズの一員として1976年にリリースしたカバー曲。オリジナルは、1964年4月1日に東村山市が誕生した記念に東村山町の農協が制作したご当地ソング。

ドリフのシングルコレクション(全曲試聴あり)

曲名こそ同じだが、志村けん版は歌詞もメロディもほぼ別物で、実際には存在しない「東村山3丁目・4丁目」などの地名も登場する。原曲は夏祭りの歌・盆踊りの曲としても親しまれている。

【試聴】志村けん 東村山音頭

【試聴】原曲のご当地ソング『東村山音頭』

夏祭りの歌・盆踊りの曲

静岡県民謡『ちゃっきり節』に似てる?

『東村山音頭』の冒頭のメロディは、静岡県民謡『ちゃっきり節』の冒頭に雰囲気が良く似ている。

歌の内容を見ても、『ちゃっきり節』は静岡茶について歌われているが、『東村山音頭』でも狭山茶についての歌詞が登場し、いずれもお茶という共通した内容となっている。

これは偶然ではなく、たとえば『東村山音頭』の歌詞では「狭山茶どころ」というフレーズがあるが、これは『ちゃっきり節』の2番の歌詞「茶山 茶どころ」のオマージュだと思われ、同曲が『ちゃっきり節』を強く意識して作曲された楽曲であることが容易に推測される。

24歳でドリフターズ加入を果たした志村けん

志村けんは『東村山音頭』リリース当時26歳。その2年前の1974年4月、志村けんは24歳の若さでザ・ドリフターズに正式加入したが、ギャクが受けず苦しいスランプの時期を迎えていた。

東村山の小中学校時代からお笑いの世界を目指し、早くも高校生の頃にはザ・ドリフターズの付き人として活動していた志村けん。荒井注の脱退と加藤茶の後押しでドリフのメンバー入りを果たしたものの、最初の数年間は客受けも悪く不振に苦しんでいた。

そんな窮地を救ってくれたのが、志村けんの故郷・東村山市のご当地ソング『東村山音頭』だった。リリース当時のタイトルは『志村けんの全員集合 東村山音頭』。

志村けん版『東村山音頭』は、ザ・ドリフターズが出演する国民的人気テレビ番組「8時だョ!全員集合」で披露されると、他愛のない歌詞と陽気な太鼓のリズムや手拍子でたちまち人気の曲となり、歌い手を務めた志村けんは一躍人気者となった。

『東村山音頭』の大ヒットは東村山市の知名度向上にもつながったことから、志村けんは当時東村山市長から感謝状が授与され、東村山駅前には大きなケヤキの木が植林され「志村けんの木」と名付けられた(現存している)。

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