灯油販売車の歌・メロディ
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寒い冬をしのぐための暖房機器や給湯器に使う生活必需品、灯油。ガソリンスタンドやホームセンターなどで手軽に入手できるが、消費量も多く液状で重くてかさばるため、特に高齢者にとっては何度も持ち運ぶのに一苦労である。
そこで登場するのが、灯油販売車で住宅街を回り灯油を移動販売する便利な灯油巡回販売サービス。巡回販売に来たことを知らせるため、冬や雪に関連する童謡や歌謡曲などを流しながら、寒い冬の町をゆっくりと移動販売車が進んでいく。
灯油巡回販売で流される曲については、地域や販売会社によって様々なようで、ネットで調べて見ると数多くの楽曲が使われていることが分かる。代表的な例について簡単にまとめてみた。
冬・雪の童謡系
冬の暖房や給湯に使われる灯油の販売車だけあって、そこで流される曲の内容を見てみると、やはり「冬」や「雪」に関連する楽曲が多い。また、家庭向けの商品ということで、全年齢に受け入れられやすい童謡が選択されるようだ。
たとえば、雪をテーマとした童謡『雪(ゆきやこんこ あられやこんこ)』や、『こなゆきこんこ(粉雪こんこ)』、寒い冬に火をおこして暖まるイメージの強い『たき火』、『ペチカ』など、冬を強く連想させる童謡が定番となっている。
その他にも、ロシア民謡『トロイカ』、NHK「みんなのうた」より『北風小僧の寒太郎』など、冬や雪に関連した楽曲が続く。
特に後者の『北風小僧の寒太郎』については、「今年も町までやってきた」という歌詞が、毎年冬にやって来る灯油販売車のテーマ曲的な内容になっており、なかなかうまい選曲だと感心させられる。
有名な童謡系
冬や雪にはあまり関係ないが、幅広い世代に親しまれている有名な童謡が用いられた例としては、『月の砂漠(沙漠)』、『赤とんぼ』、『かあさんの歌』などが定番のようだ。
『月の砂漠(沙漠)』については、「旅のらくだ」という歌詞が、灯油の巡回販売車を連想させるのか、石油が産出されるアラビアのイメージつながりなのか、これも選曲としては面白い。
『赤とんぼ』については、灯油の販売車が地域によっては夕方ごろに巡回してくることから、「夕焼け小焼けの赤とんぼ」という歌詞がBGMとしてしっくりくるのだろう。
その他にも、『きらきら星』、『むすんでひらいて』、『幸せなら手をたたこう』、『わらの中の七面鳥』などの民謡・童謡が使われている。
歌謡曲・クラシック音楽・その他
民謡・童謡以外にも、石川さゆり『津軽海峡・冬景色』、アダモ『雪が降る』など、冬や雪に関連する歌謡曲が選曲されることがある。
冬つながりではないが、わらべ『めだかの兄弟』、郷ひろみ『お嫁サンバ』、坂本九『上を向いて歩こう』などが流れる地域もあるようだ。
その他、ベートーヴェン『交響曲第9番(第九)』やドボルザーク『ユーモレスク』などのクラシック音楽、ディズニー映画挿入歌『ビビディ・バビディ・ブー』、フレンチ・ポップス『恋はみずいろ』など、数え上げたらキリがない。
さらに、灯油の販売会社がオリジナルで作成した独自のテーマ曲が用いられる例も少なくない。もし近所に灯油販売車がまわってきたら、何のメロディを使っているか、意識して聴いてみると面白いかもしれない。
冬の曲・クラシック音楽
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