東京音頭 歌詞と解説 元歌

ハァー 踊り踊るなら チョイト 東京音頭 ヨイヨイ♪

「ハァー踊り踊るならチョイト東京音頭ヨイヨイ」の歌い出しでお馴染みの『東京音頭(とうきょうおんど)』。

タイトルの通り、夏祭りの歌・盆踊りの音楽として全国的に定着しているほか、プロ野球の東京ヤクルトスワローズ応援歌としても有名。

作詞は、『鞠と殿さま(てんてんてんまり)』、『肩たたき(母さんお肩をたたきましょう)』などで知られる西條 八十(さいじょう やそ/1892-1970)。

作曲は、『証城寺の狸囃子 しょうじょうじのたぬきばやし』、『兎のダンス』など数多くの童謡を手掛けた中山晋平(なかやま しんぺい/1887-1952)。

【YouTube】東京音頭

【YouTube】東京音頭 盆踊りの様子

歌詞

ハァ 踊り踊るなら
チョイト 東京音頭 (ヨイヨイ)
花の都の
花の都の真中で (サテ)
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ

ハァ 花は上野よ
チョイト 柳は銀座
月は隅田の
月は隅田の屋形船
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ

ハァ 幼なじみの
チョイト 観音様は
屋根の月さえ
屋根の月さえ懐かしや
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ

ハァ 西に富士ヶ嶺
チョイト 東に筑波
音頭とる子は
音頭とる子は真中で
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ

ハァ 寄せて返して
チョイト 返して寄せる
東京繁昌の
東京繁昌の人の波
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ
ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ

ルーツは丸の内音頭

元々は「丸の内音頭」という曲名で、1932年(昭和7年)に日比谷公園での盆踊り大会で披露されたもの。後に歌詞とタイトルが改められ、小唄勝太郎と三島一声の歌唱でレコード化されて爆発的に流行した。

上写真は、日比谷公園で2005年8月に開催された「丸の内音頭 大盆踊り大会」(散策サイト「万歩計」より)。都心の高層ビルが周辺に立ち並ぶ夏の日比谷公園で、『東京音頭』のルーツとなった「丸の内音頭」をアピールした盆踊り大会が毎年開催されている。

元々は、日比谷近辺に存在した百貨店の販促企画として始まった盆踊り大会の歌だったようで、当初は百貨店で浴衣を買った人だけが参加できたという。

長年開催されていなかったが、日比谷公園の開園100周年を迎えた2003年以降、「丸の内音頭 大盆踊り大会」として毎年8月に盆踊りが再び実施されるようになった。

『東京音頭』の歌詞のとおり、高層ビルが林立する「花の都の真ん中で」、浴衣姿の女性らが『丸の内音頭』に合わせて盆踊りを楽しんでいる。

丸の内音頭の歌詞は?

『東京音頭』の元歌である『丸の内音頭』は、当時はどのような歌詞で歌われていたのだろうか?参考までにその一部をご紹介しよう。

踊り踊るなら 丸くなって踊れ
おどりゃ心も おどりゃ心も丸の内
ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ
ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ

大手うれしく チョイト 顔三宅坂
ほんにお前は ほんにお前は数寄屋橋
ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ
ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ

日比谷のご当地ソング的な側面もあるこの『丸の内音頭』の歌詞には、「丸の内」、「大手町」、「三宅坂」、「数寄屋橋」など、日比谷周辺の地名がふんだんに盛り込まれている。

「大手(会うて)嬉しく」、「顔三宅坂(顔がにやける)」、「数寄屋橋(好きや)」などのダジャレ的な要素は、東海道五十三次の道中を歌った日本の民謡『お江戸日本橋』をほうふつとさせる。

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