天長節 歌詞の意味 天皇誕生日

天皇誕生日を祝う祝日に歌われた文部省唱歌

『天長節』(てんちょうせつ)は、天皇の誕生日を祝う祝日、天皇誕生日。令和の時代における天皇誕生日は2月23日。

昭和天皇の時代における「天長節」は4月29日、平成では12月23日。

「天長」の語源は、古代中国の思想書「老子」7章の「天長地久」。天地が永久に不変であるように、物事がいつまでも変わらずに続くことを意味する。

初日の出と富士山

このページでは、『天長節』を曲名とする明治時代の唱歌を扱う。

同名の唱歌は複数存在するが、このページでは文部省が明治26年(1893年)に「小学校祝日大祭日儀式唱歌」で制定した文部省唱歌『天長節』(作詞:黒川真頼、作曲:奥好義)の歌詞を掲載し、その意味の補足を行う。

ちなみに、「小学校祝日大祭日儀式唱歌」では、『君が代』、『勅語奉答』、『一月一日』、『原始祭』、『紀元節』、『神嘗祭』、『天長節』、『新嘗祭」の8曲が制定された。

一月一日(年の始めの ためしとて)』は、現代の日本でもお正月の歌として有名。

紀元節』は、日本の初代天皇とされる神武天皇の即位日(建国記念の日)を祝う唱歌。東京オリンピックが開催される予定だった2020年は紀元2680年。2040年は紀元2700年。

【YouTube】 動画のタイトル

歌詞

今日の吉(よ)き日は 大君(おおきみ)の
うまれたまいし 吉き日なり
今日のよき日は 御(み)ひかりの
さし出たまいし 吉き日なり

ひかり遍(あまね)き 君が代を
いわえ諸人(もろびと) もろともに
めぐみ遍き 君が代を
いわえ諸人 もろともに

歌詞の意味・補足

大君(おおきみ)は、日本における天皇に対する尊称。

「吉(よ)き」は、おめでたいこと、縁起がいいこと。

「たまいし」は、尊敬の意を表す補助動詞「たまう(給う)」の連用形「たまい」に、過去の助動詞「き」の連体形「し」が続いたもの。「うまれたまいし」で、お生まれになられた。

「遍(あまね)き」は、もれなくすべてに及んでいるさま。広く。一般に。

「諸人(もろびと)」は、多くの人。あらゆる人。

「もろともに」は、一緒に、同時にそろって。

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