とんぼのめがね

日本の童謡/福島県 上浅見川の情景

とんぼ

「とんぼのめがねは水いろめがね 青いおそらをとんだから」の歌い出しで愛唱される日本の童謡『とんぼのめがね』。1949年(昭和24年)にNHK「幼児の時間」でラジオ放送された。

作曲者の平井康三郎は、高知県出身の作曲家。「山は白銀(しろがね)朝日を浴びて、滑るスキーの風切る速さ」の歌い出しで知られる「スキーの歌」が有名。

歌詞:『とんぼのめがね』

とんぼの めがねは
水いろ めがね
青いおそらを
とんだから とんだから

とんぼの めがねは
ぴか ぴか めがね
おてんとさまを
みてたから みてたから

とんぼの めがねは
赤いろ めがね
夕焼け雲を
とんだから とんだから

【YouTube】とんぼのめがね YouTube動画

【YouTube】とんぼのめがね / 童謡

日本の将来を憂いた医師の思いとは?

『とんぼのめがね』作詞者の額賀誠志(ぬかが・せいし/1900-1964)は、福島県出身の医師。当時無医村であった広野村、現在の福島県双葉郡広野町で、内科医院を開業していた。

額賀氏は、終戦直後の子どもたちが西洋の卑俗な流行歌を歌う様に落胆し、少年少女の健全な成長と日本の発展を願って、子供にふさわしい童謡を書き上げたという。

『とんぼのめがね』の歌詞には、昭和23年頃に額賀氏が上浅見川の箒平地区に往診へ行った際に見た、子ども達がとんぼと遊んでいる様が描写されている。

なお、広野町下浅見川の築地ヶ丘公園(つきじがおかこうえん)には、童謡ゆかりの地として『とんぼのめがね』歌碑が建立されているほか、「今は山中(やまなか)今は浜」の歌い出しで親しまれる童謡・唱歌『汽車』の歌碑が常磐線広野駅に建てられている。

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