ロシア連邦国歌 歌詞の意味・和訳

ロシア連邦/Russian Federation

ロシア連邦国歌『祖国は我らのために』は、2000年のプーチン大統領就任後、『ソビエト連邦国歌』のメロディにセルゲイ・ミハルコフが新たに歌詞をつけたもの。2001年1月1日から国歌として正式に定められた。

ロシア帝国国歌『神よツァーリを護り給え God Save the Tsar!』はこちら。

モスクワ 赤の広場

写真:モスクワ 赤の広場(出典:Wikipedia)

ちなみに、ロシア帝国(帝政ロシア)の国歌は、イギリス国歌『God Save the Queen 神よ女王を守りたまえ』のメロディを用いていた時期があった(1815年~1833年)。

『God Save the Queen』のメロディを自国の国歌に転用していた国としては、他にも、アメリカ旧国歌『My Country, 'Tis of Thee』、ドイツ帝国、プロイセンによる『Heil dir im Siegerkranz』(皇帝陛下万歳)、スイス国歌などがある。

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ロシア連邦国歌 歌詞の意味・和訳

1.
Россия - священная наша держава,
Россия - любимая наша страна.
Могучая воля, великая славаs -
Твоё достоянье а все времена!

ロシア 我等が聖なる帝国
ロシア 最愛の祖国
強大な意思の力 偉大なる栄光
常しえに誉れ高くあらん

[ПРИПЕВ:]
Славься, Отечество наше свободное,
Братских народов союз вековой,
Предками данная мудрость народная!
Славься, страна! Мы гордимся тобой!

<コーラス>
讃えよ! 我等が自由なる祖国を
長きに渡る同胞の団結
祖先より受け継ぐ民の知恵
祖国よ 永遠なれ!我等が誇り

2.
От южных морей до полярного края
Раскинулись наши леса и поля.
Одна ты на свете! Одна ты такая -
Хранимая Богом родная земля!
[ПРИПЕВ:]

南方の海から北極圏まで至る
我等の森林に原野
世界で唯一無二の存在
神が護りし祖国よ!

<コーラス>

3.
Широкий простор для мечты и для жизни.
Грядущие нам открывают года.
Нам силу дает наша верность Отчизне.
Так было, так есть и так будет всегда!
[ПРИПЕВ:]

多くの夢と人生の希望を広く受け入れ
築き続ける確固たる未来
母なる大地への忠誠が我等に力を与える
過去も 現在も 未来にも!

<コーラス>

ロシア帝国国歌

イギリス国歌をいつまでも借用しているのは体裁が悪いということで、1833年、ロシア帝国ではに新たな国歌を創出すべくコンテストが開催された。

その結果、詩人ヴァシーリー・ジュコーフスキーの歌詞と、オペラ作曲家のアレクセイ・リヴォフによるメロディが選ばれ、ロシア帝国国歌『神よツァーリを護り給え God Save the Tsar!』として、同年12月に正式な国歌となった(ツァーリとは「王」の意)。

ロシア帝国国歌のメロディは、ロシアの作曲家チャイコフスキーの代表作『序曲1812年』フィナーレや、セルビア民謡を元にした同じくチャイコフスキー作曲による『スラヴ行進曲』に用いられている。

最初のソ連国歌について

1917年のロシア革命に続く内戦を経て、1922年に成立したソビエト社会主義共和国連邦、いわゆるソビエト連邦では、フランスから世界中に広まった革命歌『インターナショナル The Internationale』が国歌として採用された(1917-1943)。

原曲フランス語版の歌詞は、1871年にパリで民衆が蜂起した革命政府パリ・コミューンの時代にウジェーヌ・ポティエ(Eugène Pottier/1816-1887)が作詞した。作曲は1888年。

後にロシア語や中国語など世界各国の言語に翻訳され、日本でも1922年に俳優・プロレタリア作家の佐々木孝丸によって日本語版の歌詞がつけられた。

『ソビエト連邦国歌』誕生

フランス発祥の『インターナショナル』に代わる独自の国歌を作り上げるべく、1943年には新たな国歌候補の公募が行われたが、納得が得られるような作品は集まらなかった。

そこで、ウラジーミル・レーニンが率いるボリシェヴィキ党の党歌を流用し、歌詞は新たに児童文学者セルゲイ・ミハルコフの詩を元に、新たな国歌『ソビエト連邦国歌』が作詞された。『インターナショナル』は代わりにボリシェヴィキ党歌となり、後継のロシア連邦共産党にも引き継がれた。

ソ連崩壊 不人気の新国歌

1991年12月25日、ゴルバチョフ大統領の辞任に続き、ソビエト連邦を構成する各共和国が主権国家が次々と主権国家として独立した。いわゆるソ連崩壊である。

新たに成立したロシア連邦では、脱ソビエト化を推し進めていたエリツィン大統領により、ミハイル・グリンカ作曲による『愛国歌(愛国者の歌)』が国歌として採用された。

しかし、同曲はメロディのみで歌詞がなく、旧ソビエト連邦時代の国歌復活を望む声も強かったことから一般には定着しなかった。

ソ連国歌復活 強いロシアの再建

エリツィン大統領は1999年12月31日に健康上の理由で引退を宣言。2000年の大統領選挙でプーチン大統領が就任した。

エリツィン大統領とプーチン

写真:1999年、大統領代行就任に伴いエリツィン(左)からロシア連邦憲法の大統領専用の複写を渡されるプーチン氏(出典:Wikipedia)

プーチン大統領は強いロシアの再建を目指すべく、旧ソビエト連邦時代の国歌『ソビエト連邦国歌』のメロディを復活させ、同曲の作詞を行ったセルゲイ・ミハルコフに新たな歌詞をつけさせた。

こうして生まれた『ロシア連邦国歌』は、2001年1月1日から正式にロシア連邦の国歌に定められ、テレビ・ラジオ放送で一日2回放送することが法律で義務付けられている。

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