夏のことわざ 意味・由来

太陽が照り付ける暑い夏に関連する有名なことわざ

夏に関連する有名な季節のことわざ、夏の文字が含まれた故事成語や格言・慣用句、四字熟語などの意味や由来まとめ。

真夏の8月のヒマワリ

その他の有名なことわざや中国の故事成語などについては、こちらのページ「ことわざ・故事成語 意味・由来」でまとめている。

飛んで火に入る夏の虫

「飛んで火に入る(いる)夏の虫」とは、ろうそくなどの火の明かりにつられ、近くに飛んできた夏の虫が、火の熱で焼け死ぬことがあるように、自ら進んで危険に飛び込むことを例えたことわざ

危険であると自覚して近づいた場合と、危険であると気が付かずに近づいてしまった場合のいずれにも使われる。マンガなどで悪役が使いそうなセリフだ。

夏歌うものは冬泣く

「夏歌うものは冬泣く」とは、農作物がよく育つ夏に農作業をしないなど、働くべき夏場に働かず、楽して歌い暮らすような者は、やがて冬になってから寒さと飢えに苦しむことになる、という戒めのことわざ

イソップ童話「アリとキリギリス」と同じような教訓をもったことわざ。内容がほとんど一致していることから、もしかしたら「夏歌うものは冬泣く」とは「アリとキリギリス」に直接由来したことわざなのかもしれない。

ちなみに「アリとキリギリス」原作では、冬にキリギリスがアリに食料をくれと懇願するが、アリは「夏には歌っていたんだから、冬には踊ったらどうだい?」と食べ物を与えず、キリギリスは飢え死んでしまう。

夏も近づく八十八夜

夏も近づく八十八夜(はちじゅうはちや)とは、日本の唱歌『茶摘(ちゃつみ)』冒頭の歌詞。八十八夜は立春から数えて88日目の夜を指し、毎年5月2日頃がこの日にあたる。

この時期は、明け方にかけて遅霜(おそじも)が発生しやすく、農作物に被害が出るおそれがあり、農家に対して特に注意を喚起するために「八十八夜」が定められた。

八十八夜の別れ霜

農作物に被害を及ぼす霜は、八十八夜の頃で最後となり、それ以降には霜は降りない、という農業のことわざ。「別れ霜」は「忘れ霜」とも呼ばれる。

八十八夜は5月2日頃で、実際には年によっては5月中旬から下旬頃に遅霜が降りることがあるが、霜の終わりの時期の目安としては存在意義があることわざのようだ。

夏は日向を行け 冬は日陰を行け

ことわざ「夏は日向(ひなた)を行け 冬は日陰を行け」については、大きく分けて二つの意味がある。

一つ目は、夏なのにあえて暑い日向を行き、冬なのにあえて寒い日陰を進むことで、身体に厳しい負荷をかけて自らを鍛錬せよとする意味合い。

二つ目は、夏には涼しい日陰を、冬には暖かい日向を、自分ではなく人に譲りなさいという謙譲や優しさを訴える意味合い。

言うまでもなく、これらはあくまでも例えであり、本当に夏と冬にそんなことをしろと言っているのではない。厳しい選択肢があればあえて選んで自己研鑽し、必要に応じて他者に譲る思いやり・優しさを持つべしとの教訓を表した比喩表現である。

夏炉冬扇

夏炉冬扇(かろとうせん)は、夏の暖炉や、冬の扇子(せんす)のように、季節はずれ・時期外れで役に立たない物事のたとえ。「冬扇夏炉」ともいう。

このことわざは、中国後漢時代の詩人・王充(おうじゅう)が記した思想書『論衡(ろんこう)』の次のような一節に由来している。

益無き能を作し 補う無きの説を納るるは
夏を以て炉を進め 冬を以て扇を奏むるなり

意味としては、役に立たない能力を振い、余計な説を述べるのは、夏に暖炉をすすめ、冬に扇を差し出すことと同じだ、といった内容になる。

暑さ寒さも彼岸まで

暑さ寒さも彼岸まで」とは、お彼岸にあたる春分の日や秋分の日を境に、それまでの暑さや寒さが和らいで過ごしやすくなるという意味の日本のことわざ

春分の日は3月20日頃、秋分の日は9月23日頃。

夕立は馬の背を分ける

夏の午後から夕方にかけてよく見られる激しいにわか雨、すなわち夕立(ゆうだち)は急激に発達した積乱雲によって引き起こされる。

雨は強いが数時間で収まり、範囲も数キロメートル四方と狭い。ある場所では激しい雷雨となるが、その周辺ではまったく雨が降っていないこともよくある。

ことわざ「夕立は馬の背を分ける」では、この夕立の特徴を、馬の背の一方では降り、他方では降らないと表現している。

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