カタラーニ オペラ「ワリー」より
さようなら、ふるさとの家よ

サラ・ブライトマン『クエスチョン・オブ・オナー』にも引用

オペラ「ラ・ワリー La Wally」は、19世紀イタリアの作曲家アルフレード・カタラーニ(Alfredo Catalani/1854-1893)の代表作。

今日ではほとんど上演機会がないが、第1幕のアリア『さようなら、ふるさとの家よ Ebben? Ne andrò lontana』はオペラとは独立して取り上げられることが多く、マリア・カラスなど多くのソプラノ歌手のレパートリーとして人気がある。

曲名にある「ふるさとの家」とは、オペラの主人公ワリー(女性)の故郷、オーストリア・チロル地方(写真/出典:LINEトラベル)を指している。オペラのあらすじ・ストーリーは後述する。

ちなみに同曲は、イギリスのソプラノ歌手サラ・ブライトマンの代表曲『クエスチョン・オブ・オナー A Question of Honour』にも引用されている。

サラ・ブライトマンの同曲は、テレビ朝日系のサッカー番組やスポーツコーナーなどでサッカー日本代表を扱う際のテーマ曲として使われている。

【試聴】歌唱:マリア・カラス「さようなら故郷の家よ」

歌詞の意味・和訳(意訳)

Ebben...?
Ne andrò lontana,
come va l'eco della pia campana,
là, fra la neve bianca;
là, fra le nubi d’ôr;
Là, dov'è la speranza, la speranza
e' rimpianto, e' rimpianto e' dolor!

ならば…?
私はここから遠くに行きましょう
聖なる鐘がこだましていくように
あの白い雪の中に
金色の雲の間に
そこでは希望も
嘆きや苦しみとなるでしょう!

O della madre mia casa gioconda,
la Wally ne andra' da te,
da te lontana assai, e forse a te,
e forse a te non fara'
mai piu' ritorno,
ne' piu' la rivedrai!
mai piu', mai piu'!

ああ 幸せだった私の母なる家よ
ワリーはお前から
お前から遥か遠くへ行くでしょう
そして多分お前のもとには
二度と戻らないでしょう
お前もワリーを二度と見ることは
ないでしょう 決して!

Ne andrò sola e lontana,
come va l'eco della pia campana,
la', fra la neve bianca;
Ne andrò sola e lontana,
e fra le nubi d'or!

私はたった一人で
ここから遠くに行きましょう
聖なる鐘がこだましていくように
あの白い雪の中に
私はたった一人で
ここから遠くに行きましょう
金色の雲の間に!

オペラのあらすじ・ストーリー

オーストリア・チロル地方に住む娘ワリーは、隣村の猟師ハーゲンバッハに好意を寄せるが相手にされない。年老いた父は、そんな男より執事のゲルナーとの結婚を奨めた。

ワリーと父親は口論となり、ワリーは家を去る決心をする。第1幕のアリア『さようなら、ふるさとの家よ Ebben? Ne andrò lontana』はここで歌われる。

やがて父が亡くなり、遺産で裕福になったワリー。そこへ彼女を忘れられないゲルナーがやってきて結婚を迫る。一方でハーゲンバッハは他の女に夢中。

嫉妬で魔が差したワリーは、ゲルナーに「ハーゲンバッハを殺してくれたら結婚してあげる」とそそのかすと、君のためならとゲルナーはハーゲンバッハを橋から突き落とした。

ハーゲンバッハが運よく一命を取り留めたところに、我に返ったワリーが助けに行く。彼はようやくワリーへの愛に気づいたが、突然二人を雪崩が襲う。谷底に流されたハーゲンバッハを追って、ワリーも身を投げたのだった。

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