阪神タイガースの歌(六甲おろし)
古関 裕而(こせき ゆうじ)が手がけた日本プロ野球史上最も古い球団歌
『阪神タイガースの歌』は、1935年の大阪タイガース設立時に発表された阪神タイガースの球団歌。『六甲おろし(六甲颪)』の通称で親しまれる日本プロ野球史上最も古い球団歌。
作曲は、高校野球テーマソング『栄冠は君に輝く』で知られる古関 裕而(こせき ゆうじ)。
作詞は、『赤城の子守唄』を手がけた佐藤 惣之助(さとう そうのすけ)。
『阪神タイガースの歌』の原曲『大阪タイガースの歌』は、1935年の大阪タイガース設立に合わせ、1936年に甲子園ホテルで開かれた激励会で初披露された。
同曲が人気を獲得した要因としては、1970年代の朝日放送ラジオ「おはようパーソナリティ中村鋭一です」の役割が大きい。
スポーツ中継一筋のアナウンサー中村鋭一は、大の阪神タイガースファン。中村は「優勝しなかったら頭を丸める」と公約した元祖とされ、実際に番組内で頭を丸める様子が生放送され話題となった。
中村鋭一は阪神タイガースが試合に勝つと、翌日に番組内で『六甲おろし』を熱唱していた。これがリスナーから大変な人気を集め、1973年に発売された中村の歌唱によるレコードは、40万枚以上のヒットを記録した。
ちなみに、『六甲おろし』という通称は、中村鋭一が考案したとされている。
タイガースが勝利した翌日にラジオで『六甲おろし』を歌う慣習は関西地方の朝の名物となり、中村鋭一から引き継がれた後番組「おはようパーソナリティ道上洋三です」にも継承されている。
2023年は、阪神タイガースは18年ぶり6度目のリーグ優勝を果たした。テレビなどで『六甲おろし』を耳にする機会が増えそうだ。
【YouTube】 阪神タイガース球団歌「六甲おろし」
歌詞
六甲颪(おろし)に 颯爽(さっそう)と
蒼天(そうてん)翔(か)ける 日輪(にちりん)の
青春の覇気(はき) 美(うるわ)しく
輝く我が名ぞ 阪神タイガースオウ オウ オウオウ
阪神タイガース
フレ フレフレフレ闘志溌剌(はつらつ) 起(た)つや今
熱血既に 敵を衝(つ)く
獣王の意気 高らかに
無敵の我等ぞ 阪神タイガースオウ オウ オウオウ
阪神タイガース
フレ フレフレフレ鉄腕強打 幾千度(いくちた)び
鍛えてこゝに 甲子園
勝利に燃ゆる 栄冠は
輝く我等ぞ 阪神タイガースオウ オウ オウオウ
阪神タイガース
フレ フレフレフレ
歌詞の意味・補足
六甲颪(おろし)
六甲山地から吹き降ろす山颪の通称。主に秋から春にかけて吹くことが多い。
颯爽(さっそう)
人の姿・態度・行動が、さわやかで勇ましいさま。
蒼天(そうてん)
青空、大空、春の空
翔(か)ける
鳥などが空高く飛ぶこと
日輪(にちりん)
太陽のこと
覇気(はき)
あふれるばかりの意気。意気ごみ。覇者になろうとする意気。野心。
溌剌(はつらつ)
元気のよいさま。 いきいきとしているさま。
幾千度(いくちた)び
どれくらい多くの回数。 非常に多くの回数。 何千回。
関連ページ
- 古関裕而 こせきゆうじ 有名な歌・楽曲
- NHK朝ドラ「エール」主人公のモデルとして注目を集める名作曲家
- トラのうた 虎に関連する記事一覧
- 2022年(令和4年)の寅年にふさわしいトラの歌・記事まとめ
- 闘魂こめて 歌詞 読売ジャイアンツ球団歌
- 古関裕而が作曲した「巨人軍の歌」 読売ジャイアンツ球団歌
- 高校野球・プロ野球の有名な曲・応援歌
- 『栄冠は君に輝く』、『燃えよドラゴンズ』、『六甲おろし』など、野球関連の有名な曲・応援歌・球団歌まとめ