赤城の子守唄 歌詞と解説

泣くなよしよし ねんねしな 泣けばカラスが またさわぐ

『赤城の子守唄』(あかぎのこもりうた)は、作詞:佐藤惣之助、作曲:竹岡信幸、歌:東海林太郎により、昭和9年(1934年)にレコード発売された昭和初期の歌謡曲

幕末の侠客・国定忠治を主人公とした松竹映画「浅太郎赤城の唄」主題歌。同曲の大ヒットにより、映画のタイトルも曲名と同じ『赤城の子守唄』変更して上映されたという。

東海林太郎 ベスト

当時はまだ蓄音機の時代で、その普及台数も100万台ほどだったが、昭和9年(1934年)に発売されたレコードは50万枚もの売り上げを記録した。

東海林太郎がプロ歌手となった翌年の大ヒット曲・出世作であり、後に同じく国定忠治を題材とした『名月赤城山』も歌っている。

歌詞は、「ねんねんころりよ おころりよ」で有名な『江戸の子守唄』からヒントを得ているという。

【YouTube】 東海林太郎「赤城の子守唄」レコード

歌詞

泣くなよしよし ねんねしな
山の鴉(からす)が啼いたとて
泣いちゃいけない ねんねしな
泣けば鴉が またさわぐ

坊や男児(おとこ)だ ねんねしな
親がないとて 泣くものか
お月さまさえ ただひとり
泣かずにいるから ねんねしな

にっこり笑って ねんねしな
山の土産に 何をやろ
どうせやくざな 犬張子(いぬはりこ)
貰ってやるから ねんねしな

犬張子 いぬはりこ

歌詞に登場する「犬張子(いぬはりこ)」とは、犬をかたどった張り子で、江戸時代に成立した郷土玩具。犬は多産なことから安産や子供の健康を祈願する守りとして用いられた。

写真:寺に奉納された犬張子(出典:WIkipedia)

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