狩りのポルカ

ヨハン・シュトラウス2世(Johann Strauß II/1825-1899)

19世紀オーストリアの作曲家ヨハン・シュトラウス2世と言えば、ワルツやポルカ作品が一般的に広く知られているが、台詞・踊り・オーケストラ付きの軽歌劇、つまりオペレッタ作品も数多くの名作を残している。

最も有名なオペレッタ作品としては、「こうもり」、「ジプシー男爵」、「ヴェネツィアの一夜」などがあるが、ここでは『狩りのポルカ』との関係上、「ウィーンのカリオストロ」について簡単に取り上げたい。

ウィーンのカリオストロとは?

オペレッタ「ウィーンのカリオストロ Cagliostro in Wien」は、ヨハン・シュトラウス2世の祖国オーストリアのウィーンが舞台。

カリオストロとは、フランスで起きた詐欺事件「マリー・アントワネットの首飾り」事件の影の首謀者として知られる歴史上の実在の人物。

実態は詐欺師だったが、肩書は医師、錬金術師、オカルト専門家などを名乗り、数多くの偽名を駆使してヨーロッパ中を渡り歩いた。

このカリオストロが引き起こす騒動を描いたのが、オペレッタ「ウィーンのカリオストロ Cagliostro in Wien」であり、その劇中歌からはポルカ「狩り」op.373 や『お気に召すまま Bitte schöno』などが編曲されている。

ポルカ「狩り」op.373は、「狩りのポルカ」、「狩にて」、「ハンティング・ポルカ」などとも呼ばれ、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートでもしばしば演奏される。

なお日本では、運動会・体育祭などのBGM曲として用いられることがある。ちなみに、運動会で流れるポルカとしては、『雷鳴と電光(雷鳴と稲妻)』、『トリッチ・トラッチ・ポルカ』、『クラリネット・ポルカ』なども有名。

【YouTube】狩りのポルカ ヨハン・シュトラウス2世

【YouTube】Johann Strauss II - Hunting - Polka

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