黒ネコのタンゴ 歌詞の意味・原曲
欲しかったのは黒ネコなのに 君がくれたのは白いネコ!?
『黒ネコのタンゴ』は、イタリアで毎年開催される子供のための音楽祭ゼッキーノ・ドーロ(ゼッキノ・ドロ)で入賞(1969年度)したイタリアの童謡。
日本では、1969年(昭和44年)に、当時わずか7歳だった皆川おさむが日本語カバー版を歌い、200万枚以上の大ヒットを記録した。
オリジナルのタイトルは、『Volevo un gatto nero(黒いネコがほしかった)』。歌詞の内容は、ワニを友達にあげた少年が、その代わりに自分は黒ネコが欲しいと言ったのに、その友達がくれたのは白ネコだったという他愛ないもの。
このページでは、原曲のイタリア語の歌詞と意味・和訳を掲載したうえで、その日本語の訳詞と原曲の内容を簡単に比較してみたい。
【YouTube】黒ネコのタンゴ 原曲 Volevo un gatto nero
歌詞の意味・日本語訳
『Volevo un gatto nero』
作詞:マリオ・パガーノ(Mario Pagano)、アルマンド・ソリチッロ(Armando Soricillo)、フランチェスコ・サヴェリオ・マレスカ(Francesco Saverio Maresca)
Un coccodrillo vero
un vero alIigatore
ti ho detto che l'avevo
e l'avrei dato a te.Ma i patti erano chiari
il coccodrillo a te
e tu dovevi dare
un gatto nero a me
僕が持ってた本物のワニ
そのワニを君にあげたけど
確かに約束したよね
僕はワニを君にあげるかわりに
君は黒いネコを僕にくれるって・・・
Volevo un gatto
nero nero nero
mi hai dato un gatto bianco
ed io non ci sto piuVolevo un gatto
nero nero nero
siccome sei un bugiardo
con te non gioco piu
欲しいのは黒いネコ
黒といったら黒
君がくれたのは
白いネコじゃないか
もう我慢できないよ
欲しいのは黒いネコ
黒といったら黒
嘘つきの君とはもう遊ばない!
Non era una giraffa
di plastica o di stoffa:
ma una in carne ed ossa
e l'avrei data e te.Ma i patti erano chiari:
una giraffa a te
e tu dovevi dare
un gatto nero a me.
プラスチックや布製じゃない
本物のキリンを君にあげた
約束はこうだった
僕がキリンを君にあげたら
君は僕に黒いネコをくれるって…
Volevo un gatto
nero nero nero
mi hai dato un gatto bianco
ed io non ci sto piuVolevo un gatto
nero nero nero
siccome sei un bugiardo
con te non gioco piuCoro: Lal-lal-lal-lal-lal-la la-lla
欲しいのは黒いネコ
黒といったら黒
君がくれたのは
白いネコじゃないか
もう我慢できないよ
欲しいのは黒いネコ
黒といったら黒
嘘つきの君とはもう遊ばない!
Un elefante indiano
con tutto il baldacchino:
l'avevo nel giardino
e l'avrei dato e te.Ma i patti erano chiari:
un elefante a te
e tu dovevi dare
un gatto nero a me.
僕の庭で飼ってた
インド象を君にあげた
条件はこうだった
僕がインド象を君にあげたら
君は僕に黒いネコをくれるって…
Volevo un gatto
nero nero nero
mi hai dato un gatto bianco
ed io non ci sto piuVolevo un gatto
nero nero nero
siccome sei un bugiardo
con te non gioco piuCoro: Lal-lal-lal-lal-lal-la la-lla
欲しいのは黒いネコ
黒といったら黒
君がくれたのは
白いネコじゃないか
もう我慢できないよ
欲しいのは黒いネコ
黒といったら黒
嘘つきの君とはもう遊ばない!
I patti erano chiari:
l'intero zoo per te
e tu dovevi dare
un gatto nero a me.Volevo un gatto nero, nero, nero,
invece e un gatto bianco
quello che hai dato a me.Volevo un gatto nero,
ma insomma nero o bianco
il gatto me lo tengo
e non do niente a te.
条件はこうだった
僕が動物園を君にあげたら
君は僕に黒いネコをくれるって…
欲しいのは黒いネコ
黒といったら黒
君がくれたのは
白いネコじゃないか
欲しいのは黒いネコ
でも黒でも白でも
そのネコを飼うことにしたよ
もう君には何もあげない!
日本語の訳詞 内容は?
イタリア語の原曲を日本語に訳した『黒ネコのタンゴ』は、一体どのような内容の訳詞になっているだろうか?
作詞:見尾田みずほによる『黒ネコのタンゴ』の歌詞を次のとおり引用し、その内容を簡単に原曲と比較してみたい。
ララララララ ララ
キミはかわいい 僕の黒ネコ
赤いリボンが よく似合うよ
だけどときどき 爪を出して
僕の心をなやませる<コーラス>
黒ネコのタンゴ タンゴ タンゴ
僕の恋人は黒いネコ
黒ネコのタンゴ タンゴ タンゴ
ネコの目のように気まぐれよ
ララララララ ララ(ニャーオ)素敵なキミが 街を歩けば
悪いドラネコ 声をかける
おいしいエサに いかれちゃって
あとで泣いても 知らないよ<コーラス>
夜の明かりが みんな消えても
キミの瞳は銀の星よ
キラキラ光る 黒ネコの目
夜はいつも キミのものさ<コーラス>
キラキラ光る 黒ネコの目
夜はいつも キミのものさ黒ネコのタンゴ タンゴ タンゴ
僕の恋人は黒いネコ
だけどあんまり イタズラすると
アジの干物は(ニャーオ) おあずけだよ
ララララララ ララ(ニャーオ)
この訳詞を見ると、原曲のイタリア語の歌詞の内容はほとんど反映されておらず、日本語独自のストーリーが展開されていることが分かる。
ちなみに、『黒ネコのタンゴ』の歌手を務めた7歳の皆川おさむは、レコーディング当時、「タンゴ」が音楽用語(ジャンル)とは知らず、ネコの名前だと思っていたという。確かに、ジブリ映画のタイトルのような曲名なので、幼い子供たちにとってはキャラクター名のように感じられるかもしれない。
『黒ネコのタンゴ』を生んだゼッキーノ・ドーロとは?
ゼッキーノ・ドーロ(ゼッキノ・ドロ)とは、イタリアのボローニャで1959年から毎年開催されている音楽祭。出場資格は12歳以下の子供に限定された子ども向けのコンテスト。
『黒ネコのタンゴ』だけでなく、NHK「みんなのうた」で有名な「トレロ・カモミロ」、「ふたごのオオカミ大冒険」、「ちびっこカウボーイ」などの曲は、皆ゼッキーノ・ドーロの入賞曲。
この音楽祭の上位にランクインした童謡は、日本のNHK「みんなのうた」でカバーされることが多かった。
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