サモア島の歌 歌詞と解説
青い青い空だよ サモアの島は常夏だよ!
『サモア島の歌』は、1961年にNHKみんなのうたで放送され日本に広まったポリネシア民謡。
歌い出しは「青い青い空だよ 雲のない空だよ サモアの島 常夏(とこなつ)だよ」。
ラグビーワールドカップ サモア代表が試合前に行うウォークライ『シバタウ(シヴァタウ)』の歌詞の意味や解説についてはこちら。
作詞は、『踊ろう楽しいポーレチケ』、『赤い河の谷間』などを手掛けた小林幹治。
メロディは、調査研究のためにサモア島を訪れていた文化人類学者の畑中幸子が偶然耳にした曲を日本へ持ち帰ったものだという。
何らかの歌のコンクールで披露された曲のようだが、詳細は不明。日本語の歌詞と原曲の歌詞の内容は全く異なるもののようだ。
なお、タイトルは「サモア島の歌」とあるが、この曲(メロディ)が広まったのは日本だけで、肝心のサモア島の人々で同曲のメロディを知る人はいないとのこと。本国の人々が誰も知らないというケースは、世界の民謡ではよくある話だ。
写真:サモアの人々
【YouTube】サモア島の歌
歌詞
作詞:小林幹治
青い青い空だよ 雲のない空だよ
サモアの島 常夏だよ
高い高いやしの木 大きな大きなやしの実
サモアの島 楽しい島よ青い青い海だよ 海また海だよ
サモアの島 常夏だよ
白い白いきれいな 浜辺の広場だ
サモアの島 たのしい島よ風は吹く 静かな海
鳥がとぶとぶ 波間をゆく
ララ 船出を祝い 無事を祈る
みんなの声が 追いかける吹く風そよそよ 太陽ぎらぎら
ぼくらの島 常夏だよ
手拍子そろえて 元気に歌えば
ぼくらの島 たのしい島よみんな集まれ いつもの広場に
ぼくらの島 常夏だよ
いっしょにならんで 愉快におどれば
ぼくらの島 たのしい島よ風は吹く 静かな海
鳥がとぶとぶ 波間をゆく
ララ 船出を祝い 無事を祈る
みんなの声が 追いかける
サモア島とは?
サモア島、すなわちサモア諸島とは、ニュージーランドの北北西2,300 km、ハワイの南3,700kmの南太平洋ポリネシア(オセアニア)に位置する島々の総称。
西経171度線より西側がサモア独立国であり、東側がアメリカの海外領土となっている。サモアの公用語はサモア語と英語。人口は18万5千人。広さは鳥取県より少し狭い程度。
なお、『サモア島の歌』以外のオセアニア地域の民謡については、こちらのページ「オーストラリア民謡・オセアニア民謡」を適宜ご参照いただきたい。
『キャンプだホイ』と似てる?
子供向けの『キャンプだホイ』というキャンプソングがあるが、その一部のメロディが『サモア島の歌』と雰囲気が似ている。
【YouTube】キャンプだホイ! スカウトソング
これら2曲より30年以上前には、アメリカでその原曲とも思われる『Bury me under the weeping willow』(ベリー・ミー・アンダー・ザ・ウィーピング・ウィロー)という曲が発表されている。
【YouTube】Bury me under the weeping willow
同曲は、大戦前のアメリカで活躍した音楽バンド、カーター・ファミリー (The Carter Family) による1927年頃の楽曲。
このアメリカの曲がメロディの源流だとしたら、『サモア島の歌』が果たしてNHK「みんなのうた」で紹介されたようなポリネシア民謡なのかどうかよく分からなくなりそうだ。
なお、これらのような2曲の偶然の一致を楽しむ企画としては、こちらのページ『元ネタ・原曲・似てる曲 そっくりメロディ研究室』がオススメ。是非お立ち寄りいただきたい。
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