スラヴ民族諸国の国旗「汎スラヴ色」
世界史・国際関係トピックス
中欧・東欧のスラヴ語圏に属するスラヴ民族国家では、国旗の配色に赤、青、そして白が用いられているケースが多い。
これは、第一回汎スラヴ会議(1848年)で制定された「汎スラヴ色」と呼ばれる配色で、自由と革命の理想を象徴している。
下の画像は、その典型例とも言えるロシア連邦の国旗。
縦に配色されるフランス国旗とは異なり、汎スラヴ主義の三色は横分けで配置される。
国旗に汎スラヴ色を採用している代表的な国家としては、ロシア、チェコ、スロバキア、クロアチア、セルビア、スロベニアがある。
ちなみに下のスロバキア国旗は、国章を除くとほぼロシア国旗と同じデザイン。
なお、ポーランドもスラヴ系民族国家であるが、国家理念の違い・宗教上の理由などで汎スラヴ主義とは距離を置いたスタンスを取っている。
また、スラヴ系のブルガリアでは、国旗の配色に汎スラヴ色の青を緑とした横配置の三色が用いられている。
汎スラヴ色 関連ページ
- ロシア国歌
- 1668年に制定されたロシア最初の国旗も白、青、赤の3色
- チェコ国歌
- チェコスロバキア時代と同じ国旗デザイン。1993年のチェコスロバキア分離(ビロード離婚)後も継続して使用されている。
- スロバキア国歌
- 国章の複十字はビザンチン帝国(東ローマ帝国)の正教会のシンボル
- クロアチア国歌
- 国旗中央の赤と白のチェックはシャホヴニツァ(Šahovnica)と呼ばれる
スラヴ関連曲
- スラブ娘の別れ
- 20世紀前半から親しまれるロシア(ソ連)の行進曲・愛唱歌