クロアチア国歌
クロアチア共和国/Republic of Croatia
イタリアとアドリア海を挟んで対岸に位置するバルカン半島のクロアチア共和国。その国歌『麗しき我が祖国 Lijepa naša domovino』は、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国を構成するクロアチア社会主義共和国の聖歌として誕生した。
ユーゴスラビアから1991年に分離独立後、クロアチア共和国の国歌として受け継がれている。
作詞は、詩人のアントゥン・ミハノヴィッチ(Antun Mihanovi)。歌詞では、クロアチアの美しい自然、祖国の海・山・川が歌い込まれている。
メロディは、オーストリア=ハンガリー帝国軍中佐ヨシップ・ルニャニン(Josip Runjanin)作曲。ドニゼッティのオペラ『Lucia di Lammermoor』の曲が元になっているという。
写真:アドリア海沿岸の世界遺産ドゥブロヴニク旧市街(出典:Wikipedia)
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歌詞の意味・和訳
1.
Our beautiful homeland,
O so fearless and gracious.
Our fathers' ancient glory,
May you be blessed forever.
麗しき我が祖国
恐れを知らない 恵み豊かな国
古(いにしえ)の祖先の栄光
常しえに祝福されんことを
Dear, you are our only glory,
Dear, you are our only one,
Dear, we love your plains,
Dear, we love your mountains.
我等の唯一の栄光
我等の唯一の存在
我等が愛する祖国の地よ
我等が愛する祖国の山々よ
2.
Sava, Drava, keep on flowing,
Danube, do not lose your vigour,
Deep blue sea, tell the world,
That a Croat loves his homeland.
サヴァ川、ドラヴァ川、流れ続けよ
ドナウ川よ、勢い衰えることなく
深く碧い海よ 世界に告げよ
クロアチア人は祖国を愛していると
Whilst his fields are kissed
by sunshine,
Whilst his oaks are whipped by wild winds,
Whilst his dear ones go to heaven,
Whilst his live heart beats.
太陽の光が土地に振りそそぐその時にも
オークの木が強い風にしなるその時にも
愛する者が天に召されるその時にも
心臓が鼓動を続けるその時にも
首都ザグレブの街並み
下の写真は、クロアチアの首都ザグレブの街並み。国歌の歌詞にも登場するサヴァ川河畔に位置し、人口100万人を超える同国最大の都市となっている。
写真:クロアチアの首都ザグレブの街並み(出典:Wikipedia)
クロアチアの国旗
クロアチアの国旗は、ロシアやチェコなどと同じく、スラヴ民族・スラヴ諸国の国旗に用いられる赤、白、青の汎スラヴ色が用いられている。
クロアチアが社会主義共和国の時代は、中央には社会主義国の象徴である赤い五角星が配置されていた。
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