アイネ・クライネ・ナハトムジーク
モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart/1756–1791)
『アイネ・クライネ・ナハトムジーク Eine kleine Nachtmusik』は、モーツァルト作品の中でも非常に有名な曲の1つで、セレナード第13番とも呼ばれる。
写真:ウィーンのカフェ・モーツァルト
「小さな夜の曲(小夜曲)」と訳されるこの題名は、モーツァルト自身が自作の目録に書き付けたもの。
1787年8月10日にウィーンで初演された。娯楽音楽としてのセレナーデの雰囲気を備えており、何らかの機会のために作曲されたと考えられるが、初演に関する資料は残されていない。
【YouTube】アイネ・クライネ・ナハトムジーク
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楽章構成
『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』は、今日では4楽章の楽曲として演奏される機会が多いが、モーツァルト自作の目録では5楽章の構成として記載されていたようだ。
第1楽章 アレグロ
ソナタ形式 ト長調 4/4拍子
第2楽章 ロマンツェ(アンダンテ)
三部形式 ハ長調 2/2拍子
第3楽章 メヌエットとトリオ(アレグレット)
ト長調 3/4拍子
第4楽章:ロンド(アレグロ)
ロンド形式 ト長調 2/2拍子
ゲーム音楽や入浴剤CMソングなどにも
『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』第一楽章の冒頭部分は、任天堂マリオブラザーズのスタート時に流れるメロディとして使用されていた。
また2001年頃には、入浴剤「バスロマン」CMソング(2001年)として、第一楽章の冒頭に歌詞をつけて歌われた。ちなみにCM後半には『天国と地獄』が使われた。
第二楽章の冒頭のメロディは、秋の山里をテーマとした楽曲『山里の夕ぐれ(夕暮れ)』として日本語の歌詞がつけられ、かつて小学校の音楽教科書に掲載され歌われていた。
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