イースターになぜウサギ? イースター・バニー
キリスト教圏の年中行事・宗教行事
西方教会のイースター(復活祭)でよく目にする可愛いウサギのキャラクター「イースター・バニー」。子供達にイースターエッグを運んでくる(そして隠す)とされている。
タマゴを生む多産なウサギは、生命の誕生・復活・繁栄の象徴として、イースターに欠かせないシンボルとなっている。
ウサギとキリスト教の相性は良く、かつて古代ヨーロッパではウサギは雌雄同体と広く信じられており、聖母マリアの処女性と関連付けられて、建築物の装飾や絵画などのモチーフとしてよく用いられていたという。
イースターバニーの起源・由来は?
イースターバニーの起源・由来については、ルーテル教会から広まった裁判官ウサギの伝承がルーツの一つと考えられているようだ。
ルーテル教会とは、宗教改革で知られる16世紀ドイツの神学者マルティン・ルターが創始した教派・教団のこと。
裁判官の役を演じる野ウサギが登場し、イースター(復活祭)のシーズンになると、子供たちが良い子にしていたか悪い子だったか厳しく評価する、といった内容の伝承だ。
さらに伝承では、イースターバニーは、カラフルなイースターエッグやキャンディ、おもちゃなどをバスケットに入れて、子どもたちの家に届けてくれるという。
クリスマスのサンタクロースは、良い子にしていた子供にだけプレゼントを運んでくるが、このイースターバニーも同様の判断を行うらしい。
そして18世紀に入ると、新大陸アメリカへ移住したドイツ移民によってアメリカへイースターバニーの伝承がもたらされ、定着して今に至っている。
春の女神エオストレとイースターバニー
なお、英語の「Easter イースター」の語源とされるゲルマン神話の春の女神エオストレ(エオステレ)は野ウサギを従えており、これもイースターバニーのルーツの一つと考えられる。
ピーター・コットンテールについて
アメリカでイースターバニーといえば、1971年に公開されたアニメ映画のキャラクターで主人公の「ピーター・コットンテール(Peter Cottontail)」が有名。
写真:ピーター・コットンテール 幸せを運ぶウサギ【絵本付きDVD】
1949年に発表されたポピュラーソング『Here Comes Peter Cottontail』(ヒア・カムズ・ピーター・コットンテール)から派生した作品で、アニメの中でも同曲がテーマ曲として用いられている。
2006年には続編となる「Here Comes Peter Cottontail: The Movie」がCGアニメで製作・公開されており、イースターバニーのキャラクターとして現代でもアメリカの子供たちから根強い人気を集めている。
ウサギに関する日本の童謡・唱歌
- うさぎ
- うさぎ うさぎ 何見てはねる♪ 月に昇った献身うさぎの運命とは?
- うさぎとかめ
- もしもしかめよ かめさんよ♪
- 兎のダンス(うさぎのだんす)
- ソソラ ソラ ソラ うさぎのダンス♪
- ピーターコットンテールの歌
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