にらめっこ(だるまさん) 歌詞と解説

「あっぷっぷ」?それとも「うんとこどっこいしょ」?

「だるまさん だるまさん にらめっこしましょ」が歌いだしの遊び歌・わらべうた「にらめっこ」について、日本各地での歌詞の微妙な違いについて簡単にまとめてみた。

「にらめっこしましょ」までの前半部分については全国共通だが、その後の歌詞が少し異なってくるようだ。

にらめっこに「だるまさん」が出てくる意味・理由についても解説する。

写真:少林山達磨寺のだるま(群馬県高崎市/出典:passfinder)

笑うと負けよ/わろたら負けよ

まず、「笑うと負けよ」の部分の歌詞については、関西以西では「わろたら負けよ」と歌われることが多いと思われる。

「負けよ」の部分については、「笑うとだめよ」、「笑うといやよ」、「わろたらいかん」などバリエーションがあるようだ。

「笑うとげんこ」という歌詞もネットで見かけたが、これは笑ったらバツとしてげんこつを食らうということだろうか。

また、「笑うと抜かす」という歌詞も見かけた。これはおそらく、多人数で同時に「にらめっこ」を行う場合に、負けた子が抜けていくルールではないかと推測される。

あっぷっぷ/うんとこどっこいしょ

まず、「にらめっこ」の一般的な歌詞全体を再掲する。

だるまさん だるまさん にらめっこしましょ
笑うと負けよ あっぷっぷ

この最後の「あっぷっぷ」を「うんとこどっこいしょ」という歌詞で歌う地域があるようだ。

だるまさん だるまさん にらめっこしましょ
笑うと負けよ うんとこどっこいしょ!

ロシアの民話・童話「おおきなかぶ」では、みんなで力を合わせて大きなカブを引っ張るときに「うんとこしょ!どっこいしょ!」という掛け声をかけるが、これと何か関係があるのだろうか?

なぜダルマとにらめっこ?

最後に、にらめっこで何故だるまさんなのか?という点について考えてみたい。

まず「だるまさん」とは、中国禅の開祖となった仏教の僧侶・達磨大師(だるまたいし)のことだろう。

達磨大師の伝説としては、中国の少林寺で壁に向かって九年間座禅し、悟りを開いたという「面壁九年(めんぺきくねん)」が有名。

壁のように動ぜぬ境地で真理を観ずるという「面壁九年」の伝説により、達磨大師は決して動じない、例え笑わそうとしても決して笑わない人物の象徴となり、子供たちの遊び歌「にらめっこ」の題材になったと思われる。

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