真白き富士の根(七里ヶ浜の哀歌)

アメリカの讃美歌を原曲に用いた転覆事故の鎮魂歌

『真白き富士の根(ましろきふじのね)』は、神奈川県鎌倉市七里ヶ浜(しちりがはま)で1910年に発生したボート転覆事故の鎮魂歌として同年に発表された歌謡曲。

曲名は、『真白き富士の嶺』、または『七里ヶ浜の哀歌』とも題される。

写真:江の島展望灯台から見た七里ヶ浜(出典:Wikipedia)

メロディの原曲は、アメリカの讃美歌『Garden Hymn(The Lord into His Garden Comes)』。

事故の犠牲となったのは、神奈川県逗子開成中学校の12人の生徒たち。その系列校である鎌倉女学校(現・鎌倉女学院)の教師だった三角錫子(みすみ・すずこ/1872-1921)が作詞を行った。

【試聴】七里ヶ浜の哀歌 由紀さおり・安田祥子

【試聴】 七里ヶ浜の哀歌 ダ・カーポ

見出し

真白き富士の嶺 緑の江の島
仰ぎ見るも 今は涙
帰らぬ十二の 雄々しきみたまに
捧げまつる 胸と心

ボートは沈みぬ 千尋(ちひろ)の海原(うなばら)
風も浪も 小(ち)さき腕(かいな)に
力も尽き果て 呼ぶ名は父母
恨みは深し 七里ヶ浜辺

み雪は咽(むせ)びぬ 風さえ騒ぎて
月も星も 影を潜め
みたまよ何処に 迷いておわすか
帰れ早く 母の胸に

みそらにかがやく 朝日のみ光
暗(やみ)に沈む 親の心
黄金(こがね)も宝も 何にし集めん
神よ早く 我も召せよ

雲間に昇りし 昨日の月影
今は見えぬ 人の姿
悲しさあまりて 寝られぬ枕に
響く波の 音も高し

帰らぬ浪路に 友呼ぶ千鳥に
我も恋し 失(う)せし人よ
尽きせぬ恨みに 泣くねは共々
今日も明日も かくてとわに

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