かごめかごめ
後ろの正面だあれ? 本当は怖い日本の童謡ミステリー
『かごめかごめ』は、日本に古くから伝わるわらべうたの一つ。子供達が輪になってこの歌を歌い、中央で目隠しをした鬼が、歌の最後で自分の後ろに誰がいるのかを当てる遊び歌だ。
『かごめかごめ』との関係が指摘される日光東照宮
ご存知のとおり、歌詞はとてもシンプルですぐにでも覚えて歌うことができるが、そのシンプルさ故に様々な解釈の余地がある。
謎の多い童謡『とおりゃんせ』と同じく、わらべうた独特の古めかしいメロディーと相俟って、その雰囲気はある種のミステリーに近い。
【試聴・歌詞】 かごめかごめ
かごめかごめ
籠の中の鳥は
いついつ出やる
夜明けの晩に
鶴と亀が滑った
後ろの正面だあれ
「かごめ」は「籠女」? 諸説飛び交うミステリーの数々
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案外、知らずに歌ってた童謡の謎 |
『かごめかごめ』は、その歌詞の解釈をめぐり、「本当は怖い童謡」、「童謡ミステリー」的なテーマの中で語られることが少なくない。
例えば、「かごめ」を「籠女=妊婦」、「かごの中の鳥」を「お腹の中にいる子供」と解釈する説があるという。
この説では、家督争いに巻き込まれた結果、ある夜明けの晩に誰かに後ろから突き飛ばされ、籠女は流産してしまうというストーリーが成り立つという。
【参考文献】 案外、知らずに歌ってた童謡の謎
この他、監視された環境から抜け出せない遊女の歌とする説や、日光東照宮や徳川埋蔵金との関係を指摘する説、京都の豊国神社周辺との関連性を示唆する説など、様々な解釈が存在する。時代や地方によっても歌詞が異なるようで、ますます謎は深まるばかりだ。
トマトジュースの「カゴメ」との関係は?
余談だが、トマトジュース、トマトピューレの大手メーカー「カゴメ株式会社」の社名は、創業者である蟹江一太郎(かにえ・いちたろう)が、陸軍の五角形の星型を商標(トレードマーク)として登録しようとしたが認められず、やむなく変形させて六角形(かごの目と同じ)で登録したことに由来しているとのこと。もちろん童謡『かごめ かごめ』とは何の関係もないようだ。