池の鯉

日本の童謡・唱歌/ユーモアと遊び心あふれる明治時代の文部省唱歌

「出てこい(来い) 出てこい 池の鯉」の歌い出しで親しまれる童謡『池の鯉』(いけのこい)は、1911年(明治44年)に刊行された「尋常小学唱歌 第一学年用」掲載の文部省唱歌。

明治時代の古い唱歌ということもあり、作詞者・作曲者ともに不明。歌詞では、「出てこい」の「こい」と「池の鯉」の「こい」が韻を踏んでおり、親しみやすくシンプルな歌詞ながらユーモアと遊び心が感じられる。

観賞用として人気の高いニシキゴイ(錦鯉)は日本の国魚。模様によって、紅白、大正三色、昭和三色、黄金、浅黄など多くの品種がある。

毎年5月の端午の節句には、男児の出世と健康を願って「こいのぼり」が家庭の庭先で飾られるなど、日本の文化や風習と密接に関わる象徴的な魚と言える。

童謡『池の鯉』の2番の歌詞にもあるが、コイにやるエサは、焼麩(やきふ)のように水に浮くようなエサが好まれる。

これは、重くて沈んでしまうエサだと食べ残しが水底で水質を悪化させるおそれがあるためである。また、水面近くのエサを目当てに顔を出したコイの健康状態を把握するにも都合がいいようだ。

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【試聴】蓄音機再生 文部省唱歌 『池の鯉』

歌詞: 文部省唱歌 『池の鯉』

出て来い 出て来い 池の鯉
底の松藻(まつも)のしげった中で
手のなる音を聞いたら来い
聞いたら来い

出て来い 出て来い 池の鯉
岸の柳のしだれた陰へ
投げた焼麩(やきふ)が見えたら来い
見えたら来い