Ten Little Indians
10人のインディアン

マザーグース・子供向けの英語の歌

『10人のインディアン Ten Little Indians』は、アメリカの作曲家セプティマス・ウィナーにより1868年に作詞・作曲されたミンストレル・ショー向けの曲。当時のオリジナルのタイトルは「10 Little Injuns」。

セプティマス・ウィナー(Septimus Winner/1827-1902)は、19世紀アメリカの音楽界を代表する作曲家の一人。「アメリカ民謡の父」スティーブン・フォスターともほぼ同年代に活躍した音楽家だ。

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ミンストレル・ショー(Minstrel show)とは、当時のアメリカで盛んに上映されていた歌と踊りと音楽の舞台劇。顔を黒く塗った白人が滑稽に振舞う黒人を演じるのが特徴。

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マザーグース・ベスト

イギリスでのアレンジ版が有名に

セプティマス・ウィナーの「10 Little Injuns」は、1868年にロンドンでも出版されていた。この作品にインスピレーションを受けたイギリスの作詞家フランク・グリーン(Frank Green)は、翌年の1869年に「Ten Little Nigger Boys」を発表した。

内容的には、イギリス版の方がマザーグース風の若干残酷な表現に変えられた。そして、後にイギリス版の方が人気が出て、元のアメリカ版の方は影を潜めていった。今日では、マザーグース的な位置付けとして、子供の歌として広く親しまれている。

アガサ・クリスティ「そして誰もいなくなった」

1939年には推理小説『そして誰もいなくなった(And Then There Were None)』が出版されている。

これは、イギリス版「Ten Little Nigger Boys」からインスピレーションを受けたイギリスの推理作家アガサ・クリスティが、「Ten Little Niggers」のタイトルで発表したものだ。

アガサ・クリスティ(Dame Agatha Christie/1890-1976)は、『アクロイド殺し』、『ABC殺人事件』、『オリエント急行の殺人』など、数多くのミステリー作品を世に送り出し、「ミステリーの女王」と称される。「史上最高のベストセラー作家」としてギネスブックにも認定されている。

「そして誰もいなくなった」前半あらすじ

イギリス、デヴォン州のインディアン島に、年齢も職業も異なる10人の男女が招かれた。しかし、招待状の差出人でこの島の主でもあるU.N.オーエンは、姿を現さないままだった。

やがてその招待状は虚偽のものであることがわかったが、10人は島から出ることができなくなり、完全な孤立状態となってしまう。

晩餐の最中、彼らの過去の罪を告発する謎の声が響き渡る。その声は蓄音機からのものだった。そこから一人一人が謎の死を遂げていく。広間に置かれた10体のインディアン人形も、いつの間にか一つ一つ数が減っていった。それはあたかも、童謡『10人のインディアン』のストーリーをなぞっていくかのように…。

【試聴】10人のインディアン

歌詞・日本語訳(意訳)

One little, two little, three little Indians
Four little, five little, six little Indians
Seven little, eight little, nine little Indians
Ten little Indian boys.

一人 二人 三人のインディアン
四人 五人 六人のインディアン
七人 八人 九人のインディアン
十人のインディアンボーイ

Ten little, nine little, eight little Indians
Seven little, six little, five little Indians
Four little, three little, two little Indians
One little Indian boy.

十人 九人 八人のインディアン
七人 六人 五人のインディアン
四人 三人 二人のインディア
一人のインディアンボーイ

マザーグース・子供向けの英語の歌