ホップスコッチ Hopscotch

日本では「石蹴り」遊びとして昭和期に流行

「ホップスコッチ Hopscotch」は、17世紀頃から伝わる英語圏の伝統的な子供の遊び。地面に書かれたマス目を使って片足飛び(けんけん)で遊ぶ。詳しい遊び方・ルールは後述する。

世界中に同様の遊びが広まっており、フランスでは「マレル Marelle」、ドイツでは「ヒッケル・カステン(ヒッケルの箱)Hickelkasten」、イタリアでは「カンパーナ campana」または「モンド mondo」と呼ばれ親しまれている。

日本へは明治以降に伝わり、石を蹴る要素が追加され、昭和40年代頃まで「石蹴り」として流行した。ゲームの要素がなくなった「けんけんぱ」は今でも幼児向けの運動として行われている。

【YouTube】hopscotch rules how to play

用意するもの

必要なものは、地面に書かれた数字入りのマス目と、そこへ投げ入れるための石(ビンのフタなどでもOK)。

マス目はアスファルトなどにチョークで書いたり、地面に棒で書く。印刷された板状のマス目も海外では市販されている。

マス目は8個から10個。多いと時間がかかるので8個ぐらいが無難。

遊ぶ人数は何人でも可能だが、待ち時間を考えると2~3人が現実的だろう。

基本ルール

一つのマス目は片足飛びで一歩ずつ。スタートからゴールまで同じ側の足で。

スタート地点以外は、途中でマス目の外へ出てはいけない。地面に手をついてはいけない。

石があるマス目には入れない(跳び越す)。

横に二つ並んだマス目は、(石が入ってなければ)両足で一歩ずつ左右同時に着地。いわゆる「けんけんぱ」の要領。

基本的な遊び方

最初に順番をじゃんけんなどで決めておき、一人ずつ行う。

まず、最初に数字の「1」のマス目の手前に立ち、石を「1」のマス目へ投げ入れる。入らなかったら次の人に交代。

うまく「1」のマス目に入ったら、片足飛びでそのマス目を跳び越して「2」以降のマス目へ「けんけんぱ」で進んでいく。

マス目の端まで着いたら向きを180度反転し、途中で石を拾いつつ(下写真)、スタート地点まで戻っていく。石を取った直後も、石のあったマスには入れない。

次は「2」のマス目へ石を投げ入れ、「1」を踏んで「2」を跳び越し、「3」以降を進んで戻ってくる。これをすべての数字について成功させれば上がり。

早く上がった人が勝つというルールであれば、そこでゲーム終了となる。勝敗を決めず、全員が上がるまで順番にやっても良いだろう。

何のために石を投げるの?

「石の入ったマス目は踏んではいけない」というルールによって、毎回跳び方のパターンが変化するので、ちゃんと考えて跳ばないと、直前の記憶に引きずられて失敗してしまう。

つまり、石の存在によって毎回コースが微妙に変わるため、瞬時の判断力が要求される軽いアクションゲームになっている。

また、片足飛びでマス目を跳び越すときや石を拾う際、マスの外に出たり倒れたりしないようにバランス感覚が必要になる。運動能力や平衡感覚も自然に鍛えられそうだ。

石の形や色が勝敗を分ける?

言うまでもなく、スタートから遠いマス目ほど石を投げ入れるのが難しくなる。ゲームに勝利するためには、投げやすく転がりにくい平たい形の石を選ぶのがポイントだろう。

また、石の入ったマス目は踏んではいけないため、地面に置いて目立つ色合いのものを石に使った方が、失敗を避けられる可能性が高まると思われる。

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