パキータ Paquita

バレエ音楽/ジプシーの娘パキータとフランス将校の恋物語

『パキータ(Paquita)』は、1846年にパリで初演された全2幕のバレエ作品。ジプシーの娘パキータとフランス人将校の恋を描く。

オリジナルの台本はジョセフ・マジリエ(Joseph Mazilier/1808-1868)。音楽は、エドゥアール・デルデヴェズ(Edouard Deldevez/1817-1897)。1881年にはレオン・ミンクスによって新たな音楽がつけられた。

あらすじ・ストーリー

第1幕 第1場 スペインのトゥロー渓谷

舞台はナポレオン率いるフランス軍統治下のスペイン。知事ドン・ロペスは、祖国を占領したフランス軍を激しく憎んでいた。

ある日、記念碑建立を祝うためにトゥロー渓谷を訪れるフランス軍一行。そこには、将軍の息子で将校のリュシアン(Lucien d'Hervilly)も同行していた。

村祭りに集まったジプシー達。ジプシーの娘パキータは、ある肖像画の入ったロケット(locket)を幼い頃から肌身離さず身につけていた。

パキータの舞台 スペイン北東部の都市サラゴサを包囲するフランス軍

ジプシーの娘パキータに心奪われるフランス将校リュシアン

そこでリュシアンはジプシーの娘パキータに一目惚れしてしまう。パキータはロケットをリュシアンに見せようとするが、ジプシーのリーダーであるイニゴ(Iñigo)に奪われてしまう。パキータを気に入っていたイニゴは、部外者にロケットの中身を見られたくない事情があったのだ。

一緒にフランスへ来るよう誘ったリュシアンだったが、身分の差を気にするパキータは申し出を断ってしまう。

一方、イニゴはパキータへの嫉妬心を燃やしていた。これに気付いた知事ドン・ロペスは、イニゴをそそのかして、憎きフランス軍の将校リュシアンの殺害をたくらむ。

第2場 ジプシーの住みか

ジプシーの住みかを訪れるリュシアン。イニゴはリュシアンを食事に誘い、ワインをすすめる。ドン・ロペスとイニゴの謀略に気付いたパキータは、隙を見てグラスをこっそりすり替える。

自分がもった毒で倒れこむイニゴ。パキータはその隙に大切なロケットを取り返した。

外では山賊がリュシアンを襲うため待ち構えている。パキータはイニゴらの企みをリュシアンに伝え、二人は暖炉に隠れて難を逃れた。

第2幕 フランス人将軍の邸宅

うまく逃げ出した二人は、将軍主催の舞踏会にたどり着く。そこでドン・ロペスの企みを暴露し、その場にいたドン・ロペスは捕らえられる。

命の恩人であるパキータに求婚するリュシアン。しかし身分違いから躊躇するパキータ。

その時、パキータは壁に飾られた肖像画を見て驚く。なぜなら、その絵は自分が幼い頃から身に付けていたロケットの中の肖像画とそっくりだったからだ。

その肖像画は、リュシアンの伯父シャルル・デルヴィイーを描いたものだった。実は、パキータはシャルル・デルヴィイーの娘で、二人は従兄弟(いとこ)同士だったのだ。

もう身分の違いでためらう理由は無くなった。二人は結ばれ、ハッピーエンドを迎える。

【試聴】パキータ

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