イタリア国歌
イタリア共和国/Italian Republic
イタリア共和国国歌『マメーリの賛歌 L'inno di Mameli』が作詞された19世紀前半のイタリアは、今日のように統一された形ではなく複数の小国に分かれて存在しており、フランスやオーストリアなどの諸外国による勢力争いに巻き込まれながら分裂・併合を目まぐるしく繰り返していた。
イタリア統一の詳しい歴史的経緯については、こちらのページ「イタリア統一の歴史」で簡単にまとめているので適宜参照されたい。
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歌詞の意味・和訳
Fratteli d'Italia l'Italia s'e' desta,
Dell'elmo di Scipio, s'e' cinta la testa.
Dov'e la Vittoria?
Le porga la chioma
Che' schiava di Roma
Iddio la creo
Stringiamci a coorte,
Siam pronti alla morte,
Siam pronti alla morte
l'Italia chiamo Si!
イタリアの兄弟よ、イタリアは今目覚めた
シピオの兜(かぶと)を頭に戴き
勝利は何処にあらん
主が創りたもうたローマの僕(しもべ)
我がイタリア その美しい髪を捧げよ
さあ隊列を組め、我等は死をも恐れない
イタリアが呼んでいる、そうだ!
旧国歌について
1861年にイタリアが統一されて以来、1946年まで存続するイタリア王国の国歌は、サヴォイア家の賛歌として作曲された『王室行進曲(Marcia Reale)』。ジュゼッペ・ガベッティ(Giuseppe Gabetti)作曲による。
スペイン国歌と同様に歌詞がないメロディのみの国歌だった(非公式の歌詞も存在した)。
法制化は2005年12月
1946年に成立したイタリア共和国では、今日まで『マメーリの賛歌 Inno di Mameli』が国歌として採用されている(法制化は2005年12月)。
タイトルは『イタリア人達の唱歌 Il Canto degli Italiani』、『イタリアの同胞・兄弟 Fratelli d'Italia』等の表記も見られる。
イタリア統一運動の最中に作詞
歌詞が作詞されたのは、イタリア統一運動の機運が高まっていた19世紀前半頃。そのため、ナショナリズム色の強い内容となっている。
ゴッフレード・マメーリ(Goffredo Mameli/1827-1849)によって作詞されたことから『マメーリの賛歌 Inno di Mameli』と呼ばれる。
ジュゼッペ・ヴェルディが編曲
作曲はミケーレ・ノヴァーロ(Michele Novaro)。後に『レクイエム』などで知られるジュゼッペ・ヴェルディ(右挿絵)によって編曲された。
なお、ヴェルディ作曲の歌劇「ナブッコ」第3幕の合唱『行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って』は、イタリア第2の国歌として愛唱されている。
【関連ページ】 ヴェルディの有名な曲 解説と試聴
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