ローズ The Rose 歌詞の意味・和訳

ジブリ映画『おもひでぽろぽろ』主題歌として日本語カバーされた名曲

『ローズ』(The Rose)は、アメリカの女優・歌手ベット・ミドラー(Bette Midler/ 1945-)が1980年にリリースした楽曲。同名映画の主題歌で、ベット・ミドラーが主演した。

米国の音楽チャート誌「ビルボード(Billboard)」アダルト・コンテンポラリー・チャートで1位を記録し、ベット・ミドラーはグラミー賞における最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス部門を受賞した。

1991年公開のジブリ長編アニメ映画「おもひでぽろぽろ」では、『ローズ』を日本語カバーした『愛は花、君はその種子』を主題歌に起用。日本語への訳詞は監督の高畑勲が手掛け、演歌歌手の都はるみが歌った。

ベット・ミドラー Bette Midler ベスト盤

『ローズ』の作詞作曲は、アメリカの歌手・女優のアマンダ・マクブルーム(Amanda McBroom/1947-)が手掛けた。同曲は彼女の代表作となり、ゴールデングローブ賞 主題歌賞も受賞している。

同曲をカバーしたアーティストは多数存在するが、女性では、手嶌葵(てしま あおい)、中島美嘉、JUJU、MISIA 、男性では、平井堅、ウエストライフ(アイルランド出身の男性ボーカルグループ)らによるカバーが特に有名。

【YouTube】 The Rose - by Bette Midler + lyrics

【YouTube】 手嶌葵『ローズ』

歌詞の意味・和訳(意訳)

Some say love, it is a river
That drowns the tender reed
Some say love, it is a razor
That leaves your soul to bleed

ある人は言う 愛は川だと
柔らかいアシを飲み込む
ある人は言う 愛はかみそりだと
あなたの魂は血を流し続ける

Some say love, it is a hunger
An endless aching need
I say love, it is a flower
And you its only seed

ある人は言う 愛は飢えのようだと
絶えず求め続ける
私は思う 愛は花だと
そしてあなたは かけがえのない種

It’s the heart afraid of breaking
That never learns to dance
It’s the dream afraid of waking
That never takes the chance

傷つくことを恐れる心は
ダンスも覚えられない
目覚めを恐れる夢は
チャンスもつかめない

It’s the one who won’t be taken
Who cannot seem to give
And the soul afraid of dyin’
That never learns to live

失うことを拒む人は
与えることができない
死ぬことを恐れる魂は
生き方を学べない

When the night has been too lonely
And the road has been too long
And you think that love is only
For the lucky and the strong

あまりに寂しい夜
あまりに遠い道のり
あなたは思う 愛は結局
運がいい人と強い人のものだと

Just remember in the winter
Far beneath the bitter snows
Lies the seed that with the sun’s love
In the spring becomes the rose

ちょっと思い出して 冬には
厳しい雪のずっと下で
じっと耐えている種が 太陽の愛で
春にバラとなって咲くことを

『愛は花、君はその種子』日本語訳詞

ジブリ長編アニメ映画「おもひでぽろぽろ」では、監督の高畑勲が訳詞を手掛けているが、原曲『ローズ』の内容がどの程度反映された訳詞になっているだろうか?

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ジャケット写真:スタジオジブリ映画「おもひでぽろぽろ」DVD

高畑勲訳詞による日本語カバー『愛は花、君はその種子』について、歌詞を次のとおり引用し、原曲『ローズ』の歌詞と比較してみたい。

やさしさを 押し流す
愛 それは川
魂を 切り裂く
愛 それはナイフ
とめどない 渇きが
愛だと いうけれど
愛は花 生命の花
きみは その種子

挫けるのを 恐れて
躍らない きみのこころ
醒めるのを 恐れて
チャンス逃がす きみの夢
奪われるのが 嫌さに
与えない こころ
死ぬのを 恐れて
生きることが 出来ない

長い夜 ただひとり
遠い道 ただひとり
愛なんて 来やしない
そう おもうときには
思いだしてごらん 冬
雪に 埋もれていても
種子は春 おひさまの
愛で 花ひらく

<引用:高畑勲訳詞『愛は花、君はその種子』歌詞>

原曲『ローズ』の歌詞と比べてみると、高畑勲『愛は花、君はその種子』歌詞は、かなり原曲の内容に忠実に訳詞されていることが分かる。

原曲の歌詞では末尾で韻が綺麗に踏まれているが、日本語歌詞でそれをやると下手すれば安っぽいラップのようになってしまうので、訳詞としては押韻はあまり意識しないでよいと思われる。

【YouTube】 都 はるみ『愛は花、君はその種子』

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