ロレーヌを通って(木ぐつをはいて)
フランス民謡『En passant par la Lorraine』
『ロレーヌを通って En passant par la Lorraine』は、16世紀頃から伝わる古いフランス民謡。
歌詞の繰り返し部分「avec mes sabots サボ(木靴)をはいて」から、『木ぐつをはいて』の邦題でも知られる。
NHKみんなのうたで1964年12月に『木ぐつをはいて』のタイトルで初回放送された。歌はペギー葉山、西六郷少年少女合唱団。
『ロレーヌを通って』の一部のメロディは、フランスの行進曲『ロレーヌ行進曲』にも変奏曲的に用いられている。
【YouTube】"En passant par la Lorraine" - Les Quatre Barbus et Lucienne Vernay
歌詞の意味・日本語訳(意訳)
En passant par la Lorraine, avec mes sabots,
En passant par la Lorraine, avec mes sabots,
Rencontrai trois capitaines, avec mes sabots,
Dondaine, oh ! Oh ! Oh !
Avec mes sabots.
ロレーヌを通りかかると
木ぐつ(サボ)をはいて
三人の将校に出会った
木ぐつをはいて
ドンデーヌ、オ、オ、オ!
木ぐつをはいて
Rencontrai trois capitaines, avec mes sabots,
Rencontrai trois capitaines, avec mes sabots,
Ils m'ont appelée vilaine, avec mes sabots,
Dondaine, oh ! Oh ! Oh !
Avec mes sabots.
その三人の将校が
木ぐつをはいて
私をブサイクだって言うの!
木ぐつをはいて
ドンデーヌ、オ、オ、オ!
木ぐつをはいて
<以降のストーリー>
私はそんなにブサイクじゃない
だって王様の息子に好かれてるのよ
彼はマジョラム(マヨラナ)の花束をくれた
私は花を野原に植えた
もしそれが育ったら 私は女王になれる
もし枯れちゃったら すべて水の泡
木靴・サボについて
歌詞で繰り返し登場する「sabots サボ(木靴)」とは、かつてヨーロッパで日常生活に用いられていた木製の靴。現代のオランダではお土産として有名。
グリム童話「シンデレラ」では、主人公のシンデレラがこのサボ(木靴)を履きながら一日中家事を押し付けられていた。
また、「sabots サボ」という言葉は、労働者による破壊活動を意味する「サボタージュ(sabotage)」の語源となっており、日本では「授業をサボる」「バイトをサボる」などの「サボる」のルーツとなっている。
【関連する曲】フォークダンス曲『木の靴 Wooden Shoes』
関連ページ
- フランス民謡・童謡 有名な曲
- 『クラリネットをこわしちゃった』、『フレール・ジャック』など、日本でも有名なフランス民謡・童謡の歌詞と日本語訳