久石譲『Runner of the Spirit』
ジブリ作品の作曲家・久石譲が手がけた箱根駅伝テレビ中継テーマ曲
『Runner of the Spirit』(ランナー・オブ・ザ・スピリット)は、箱根駅伝(大学駅伝)テレビ中継番組テーマ曲として、2009年から番組のオープニングとエンディングで流れている楽曲。
作曲者は、ジブリ映画のサントラで有名な久石譲(ひさいし じょう/1950-)。数々の映画音楽を手掛けた久石譲による楽曲だけあって、『Runner of the Spirit』はスケールの大きいドラマチックなテーマ曲に仕上がっている。
写真:2022 箱根駅伝 速報号(陸上競技マガジン増刊)
箱根駅伝に関するテーマ曲ということで、曲名には「走者」を意味する「runner ランナー」という単語が使われ、「魂の走者」とも訳すべきそのタイトルは、己の魂と誇りをかけて全身全霊で箱根を走り抜ける駅伝走者たちを象徴している。
東京佼成ウインドオーケストラによる吹奏楽曲として演奏され、中学校の吹奏楽部にも演奏できるような親しみやすい楽曲となるよう意識されているようだ。
【YouTube】Runner of the Spirit
オープニングとエンディングの二部構成
『Runner of the Spirit』はオープニングとエンディングで異なる構成の楽曲となっている。オープニングテーマは疾走感と躍動感にあふれ、若々しさと力強さに満ちた華々しい曲調が特徴的。
反対にエンディングテーマは、戦いを終えた駅伝走者たちを労うかのように、穏やかで輝かしい光に満ちた壮大なテーマ曲に仕上がっている。
思い出すのはスーパーマン?それともモンハン?
さて余談だが、箱根駅伝テーマ曲『Runner of the Spirit』オープニングを聞いていると、筆者は昔どこかで聞いたようなメロディが微かに頭をよぎる。
思い当たる曲があるとすれば、それは映画「スーパーマン」テーマ曲か、人気ゲーム「モンスターハンター」テーマ曲『英雄の証』のいずれかの曲であろうと推測される。どちらを先に思い出すかは、視聴者の年齢層や趣味趣向にもよるのだろう。
スーパーマンもモンハンも、いずれのテーマ曲も「ヒーロー(英雄)」を題材とした楽曲として作曲しており、大学生の若きヒーロー達が正月の箱根を駆け抜ける箱根駅伝のテーマ曲との親和性も高い。
『Runner of the Spirit』は今後も箱根駅伝のヒーロー達を称える「英雄のテーマ曲」として、新春のテレビ中継番組とともに、これからも長く愛され続けていくことだろう。
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