アメリカ・メキシコ戦争(米墨戦争)
世界史・国際関係トピックス
1845年、テキサス共和国がアメリカ合衆国に併合されると、翌年にアメリカとの間で戦争(米墨戦争)が勃発。最新の国産ライフル銃や大砲で火力の差を見せつけたアメリカ軍が終始メキシコ軍を圧倒し、1847年にメキシコシティを占領した。
敗北したメキシコは1848年、現在のテキサス州、カリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州をアメリカへ割譲し、アリゾナ州、ニューメキシコ州、ワイオミング州、コロラド州の大半の管理権限を与えた。このメキシコ割譲により、メキシコは国土の3分の1を失った。
ちなみに、翌年の1849年には、アメリカへ割譲したカリフォルニア州サクラメントでゴールドラッシュが起こった。アメリカの作曲家スティーブン・フォスターが活躍したのはちょうどこの時期である。
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フランスに占領されるメキシコ アメリカの支援で撃退
1861年4月にアメリカ史上未曽有の被害をもたらした国内戦争「南北戦争 The Civil War」が勃発すると、パワーバランスの崩れた北アメリカ大陸において、混乱の続いたメキシコ帝国はヨーロッパ列強の格好の的となった。
1861年、メキシコのベニート・フアレス政権は、イギリス、スペイン、フランスに大きな負債を負っていたが、国力の低下したメキシコに返済能力はなかった。
3国は武力制裁のため共同でメキシコに出兵。イギリス、スペインはフアレスの債務返済案を了承し撤退したが、フランス(ナポレオン3世)はメキシコ占領を目論み干渉を続けた。
フランス軍は1863年6月にメキシコシティを陥落させ、翌年にはオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の弟、フェルディナント・マクシミリアン大公を皇帝に据えた傀儡政権を成立させた。
しかしアメリカ南北戦争が1865年に終結すると、アメリカの支援を受けたフアレス軍がゲリラ戦を展開。1867年にナポレオン3世(右挿絵)は撤退し、傀儡政権は同年に崩壊した。
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