君が代 歌詞の意味 日本国国歌
日本/Japan
最初の『君が代』誕生は明治時代。イギリスから招聘された軍楽隊長フェントン(John William Fenton)は、1869年に現在の歌詞でメロディの異なる『君が代』を作曲したが、評判は芳しくなかった。
そこで1879年にプロイセン王国(現ポーランド領)から作曲家フランツ・エッケルト(Franz Eckert/1852-1916)を招聘。
1880年に宮内省の奥好義(おく よしいさ)がつけた旋律を、雅楽演奏者の林廣守(はやし ひろもり)が曲に起こし、エッケルトが西洋風和声を付けて編曲した。
こうして今日の『君が代』が完成し、日本国における事実上の国歌として、外交儀礼の場で演奏されるようになっていった。なお、法制化されたのは1999年(平成11年)8月13日。
歌詞の意味
『君が代』の歌詞を次のとおり引用する。初出は平安時代の『古今和歌集』における「読人知らず」の和歌。
君が代は
千代に八千代に
さざれ石の
いわおとなりて
苔のむすまで
「千代」「八千代」とは、抽象的に大変長い年月のこと。数が大きいことのたとえに「八」が使われる例としては、「八百万の神」(やおよろずのかみ)、三種の神器の一つ「八咫鏡(やたのかがみ)」などが有名。
さざれ石
「さざれ石」とは、細かい石・小石のこと。ウィキペディアによれば、小石が成長して「いわお」(大きな岩)となり、それに苔がはえるまでという、限りない悠久の年月を表現するための具体的なイメージとして用いられている、と解説されている。
「さざれ石」のモデルは、岐阜県揖斐川町の「さざれ石公園」周辺にある石灰質角礫岩だという。
写真:岐阜県さざれ石公園のさざれ石(出典:Wikipedia)
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関連CD
「君が代」の歴史を綴った初の企画CD。「君が代」の旋律に基づく国内外の大作曲家の作品や編曲、有名オペラでの使用など初録音ものを含め多数収録。
宮内庁楽部による「君が代」の初期ヴァージョンも新録音で収録。現在に至るまでの詳細な解説は、資料としても一読の価値十分。
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