春 ヴィヴァルディ「四季」より
春の到来に喜び歌う小鳥達 春の嵐 居眠りする羊飼い
ヴィヴァルディ「四季」より『春』(La Primavera/ラ・プリマヴェーラ)は、1725年に出版されたヴァイオリン協奏曲集『和声と創意の試み』第1番目の楽曲。
3楽章から成り、第1楽章では、春の到来に喜び歌う小鳥達や春の嵐が描写される。第2楽章では、花咲く牧草地で居眠りする羊飼いと犬が、第3楽章では、音楽に合わせて踊るニンフ(精霊)と羊飼いが描かれる。
ヴィヴァルディ「四季」の各楽章には、14行から成るヨーロッパの定型詩「ソネット」が付されている。
このページでは、『春』のソネット原文(イタリア語)とその意味・和訳(意訳)を掲載しておく。
【YouTube】ヴィヴァルディ「四季」
第1楽章 アレグロ
Giunt' è la Primavera e festosetti
La Salutan gl' Augei con lieto canto,
E i fonti allo Spirar de' Zeffiretti
Con dolce mormorio Scorrono intanto:
春の到来 祝いの歌を捧げる小鳥たち
小川のせせらぎ そよ風が優しく撫でる
Vengon' coprendo l' aer di nero amanto
E Lampi, e tuoni ad annuntiarla eletti
Indi tacendo questi, gl' Augelletti;
Tornan' di nuovo al lor canoro incanto:
春を告げる雷の轟音 天を覆う黒い雲
嵐は去って 小鳥はまた美しくさえずる
第2楽章 ラルゴ
E quindi sul fiorito ameno prato
Al caro mormorio di fronde e piante
Dorme 'l Caprar col fido can' à lato.
花咲く牧草地 空に伸びた枝が葉音を立てる
羊飼いは眠る 忠犬がそばにいる
第3楽章 アレグロ
Di pastoral Zampogna al suon festante
Danzan Ninfe e Pastor nel tetto amato
Di primavera all' apparir brillante.
素朴なバグパイプの音色に合わせて
明るい春の空の下 ニンフ(精霊)と羊飼いが踊る
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イ・ムジチ合奏団による『四季』
イタリアの室内楽団イ・ムジチ合奏団によるヴィヴァルディ『四季』。世界中でクラシック音楽のレコードとしては驚異的な売り上げを記録した名盤。
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