交響曲第4番(チャイコフスキー)
我々は生き続けることができる 悲しみと運命を克服するために
『交響曲第4番ヘ短調 作品36』は、チャイコフスキーが作曲した4番目の交響曲。1878年2月、サンクトペテルブルクにてニコライ・ルービンシュタインの指揮で初演された。
曲想は、第1楽章が非常に暗く病的で感情過多。第2楽章は寂しさと夢、第3楽章は酒に酔った農民達の踊りの気分、そして第4楽章では運命に対する勝利が描かれる。
写真:モスクワ 赤の広場(聖ワシリイ大聖堂側からの視点)
【YouTube】チャイコフスキー交響曲第4番 第4楽章
第4楽章に込められた決意とは?
『交響曲第4番』が作曲された当時、メック夫人がパトロンになったことにより、経済的な余裕が生まれ、チャイコフスキーは作曲に専念できるようになった。本作もメック夫人に捧げられている。
チャイコフスキーはメック夫人に宛てた書簡の中で、『交響曲第4番』の第4楽章に込めた決意を次のように表している。
この世は暗黒だけではなく、この楽章で示されているように多くの素朴な人間の喜びがある。たとえ我々は馴染めずとも、その喜びの存在を認め、悲しみを克服するために生き続けることができる。
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