マーモット 歌詞の意味・和訳
日本の歌曲『花売り』メロディの原曲となったベートーヴェン歌曲
『Marmotte(マーモット/マルモット)』は、ベートーヴェン(ベートーベン)による1805年出版の歌曲集『Acht Lieder Op. 52(8つの歌曲 作品52)』の第7曲。
原曲名は『Das Lied des Marmottenbuben』とも表記される。邦題は『旅芸人』、『旅人の歌』、『マーモット使いの少年の歌』など様々。
今日では、歌曲としてではなく、ピアノソロやバイオリン向けの演目として用いられることが多いようだ。
写真:カリフォルニア州ヨセミテ国立公園のマーモット(出典:Wikipedia)
歌詞は、ドイツの詩人ゲーテによる1773年の風刺劇『Jahrmarktsfest auf Plundersweilern』の一節から採られたもの。マーモットと共に諸国を巡る旅芸人の少年が描かれている。
ちなみに日本では、戦後に小学校向け音楽教科書で『花売り』(花賣)として掲載された。歌詞は花売りの少女を題材とした日本独自のもの(原曲の歌詞とは無関係)。
マーモットってどんな動物?
マーモット(マルモット/Marmot)とは、ヨーロッパやアジア、北米などの高地や山岳地帯に生息するげっ歯目リス科の動物。アルプスマーモットとも呼ばれる。
飼い慣らしやすく芸を覚えることから、昔のヨーロッパでは、大道芸や客寄せの演目に盛んに用いられていた。フランスの詩人ヴィクトル・ユーゴーの小説『レ・ミゼラブル(ああ無情)』(1862年)にも、マーモット使いの少年が登場するくだりが見られる。
ちなみに、実験に用いられる「モルモット」は、テンジクネズミ属の一種で、マーモットとは別の生物。英米ではギニアピッグ(ギニアの豚)、カーヴィー(cavie)と呼ばれている。
【YouTube】ベートーヴェン『マーモット』
歌詞の意味・日本語訳(意訳)
Ich komme schon
durch manches Land,
Avec que la marmotte,
Und immer was zu essen fand,
Avec que la marmotte.
いろんな国を旅してきた
マーモットと一緒に
なんとか食べ物にありつきながら
マーモットと一緒に
Refrain:
Avec que sí, avec que là,
Avec que la marmotte.
<繰り返し>
あっちへ こっちへ
マーモットと一緒に
関連ページ
- 花売り 歌詞の意味
- ベートーヴェン歌曲『マーモット』に別の日本語歌詞をつけた日本の歌曲。初学者向けのピアノ曲としても使われる。
- ベートーヴェンの有名な曲・代表曲
- 『エリーゼのために』、『交響曲第9番』、『ピアノソナタ第8番 悲愴』など、ベートーヴェンの有名な曲・代表曲の解説とYouTube動画の視聴
- ドイツ歌曲(リート)有名な曲 歌詞の意味
- 『野ばら』、『ローレライ』、『歌の翼に』など、19世紀ロマン派ドイツ歌曲を中心とした定番の作品解説
- 有名なクラシック音楽の名曲・代表曲
- バッハ、ベートーヴェン、モーツァルト、ショパン、チャイコフスキーなど、有名なクラシック音楽家による名曲・代表曲の解説とYouTube動画の視聴