ヤンキードゥードゥル Yankee Doodle
18世紀アメリカ独立戦争の頃から歌われるアメリカ愛国歌
『ヤンキードゥードゥル Yankee Doodle』は、18世紀アメリカ独立戦争の頃から歌われているアメリカ愛国歌。日本では『アルプス一万尺』の替え歌が有名。アメリカ南北戦争でも歌われていたようだ。
「ヤンキー Yankee」とは、アメリカ独立戦争当時では、イギリス軍が植民地軍(アメリカ軍)に対して使っていた蔑称。「ドゥードゥル Doodle」は、「下手な演奏、まぬけ」などの意味がある。
写真:アメリカ独立戦争でのアメリカ兵(出典:Wikipedia)
歌のルーツについては不明な点が多いが、17世紀イギリス民謡『Lucy Locket(ルーシーロケット)』や、15世紀オランダ民謡(収穫歌)などがルーツとして紹介されることがある。オランダ民謡の歌詞については後述する。
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有名な歌詞の意味・日本語訳(意訳)
Yankee Doodle went to town,
a-riding on a pony;
Stuck a feather in his cap
and called it macaroni.
ヤンキードゥードゥルは
ポニーに乗って街に行った
帽子に羽根を刺して
「マカロニ」を気取ってる
Chorus:
Yankee Doodle Keep it up,
Yankee doodle dandy.
Mind the music and the step .
And with the girls be handy!
<コーラス>
ヤンキードゥードゥル 頑張れ
ヤンキードゥードゥル 男前
音楽に合わせてステップ踏めば
女の子もお手の物さ
マカロニの意味は?
原曲の歌詞を見ると、帽子に羽を指して「マカロニ」だと自慢する人物の様子が描かれている。この「マカロニ」とは、当時のイギリスで流行していた奇抜なファッションのこと。
そもそも『Yankee Doodle』は、イギリス軍がアメリカの民兵を嘲笑する歌だった。この歌詞には、マカロニ気取りの滑稽なアメリカ民兵の姿をあざ笑うイギリス軍の視点がよく描かれている。
ルーツは15世紀オランダ民謡?
『ヤンキードゥードゥル Yankee Doodle』のルーツについては定かではないが、一説には、15世紀のオランダで歌われていた収穫歌が原曲として紹介されている。以下、英語版ウィキペディアより歌詞を引用する。
Yanker, didel, doodle down,
Diddle, dudel, lanther,
Yanke viver, voover vown,
Botermilk und tanther.<引用:Wikipedia - Yankee Doodle より>
この歌詞の大部分は、英語とオランダ語の混じった意味のない文字の羅列とのこと。
ただ一部には意味のある単語も含まれており、「Botermilk」はバターミルク、「tanther」は少量の穀物を意味し、これらは農作業の小作人らに給料として支払われた支給品の可能性があるようだ。
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