港が見える丘 歌詞とカバー盤
あなたと二人で来た丘は 港が見える丘
『港が見える丘』は、作詞・作曲:東辰三、シャンソン歌手の平野愛子により1947年にリリースされた歌謡曲・流行歌。
1962年5月に開園した横浜市の「港の見える丘公園」は、この歌謡曲『港が見える丘』の曲名にちなんでおり、園内には歌碑も設置されている。
写真:港の見える丘公園(横浜市/出典:トリップアドバイザー)
なお、『港が見える丘』の歌詞からは、歌われている港が具体的にどこにある港なのかについては特定できない。
当時作曲者が専属していたビクターの本社は横浜にあったことから、横浜港が念頭に置かれていた可能性は高いが、作曲者は兵庫県出身であり、神戸港からも着想を得ている可能性がある。いずれにしても、このどちらかか、その両方だろう。
『港が見える丘』は、ちあきなおみ、小柳ルミ子、藤圭子、美空ひばり、石川さゆりなど様々なアーティストがカバー(カヴァー)している。筆者オススメのカバー作品について簡単にまとめてみた。
歌詞
1.
あなたと二人で来た丘は
港が見える丘
色あせた桜唯一つ
淋しく咲いていた
船の汽笛咽(むせ)び泣けば
チラリホラリと花片(はなびら)
あなたと私に降りかかる
春の午後でした
2.
あなたと別れたあの夜は
港が暗い夜
青白い灯り唯一つ
桜を照らしてた
船の汽笛消えて行けば
チラリホラリと花片
涙の雫にきらめいた
霧の夜でした
3.
あなたを想うて来る丘は
港がみえる丘
葉桜をソヨロ訪れる
しお風 浜の風
船の汽笛遠く聞いて
うつらとろりと見る夢
あなたの口許 あの笑顔
淡い夢でした
平野愛子
『港が見える丘』リリース当時の歌手である平野 愛子は、ビクターの公募により全国より選抜され、作曲者の東辰三らに育成されたシャンソン歌手。
ゴールデン☆ベスト 平野愛子 港が見える丘~君待てども
平野愛子と東辰三のコンビによる楽曲は、『港が見える丘』の翌年(昭和23年)にリリースされた『君待てども』が同じくヒットを記録している。
【YouTube】 港が見える丘 平野愛子
小柳ルミ子
『わたしの城下町』、『瀬戸の花嫁』の大ヒット曲で知られる元宝塚の女性歌手・小柳ルミ子(1952-)も、この『港が見える丘』をカバーしている。
ジャケット写真は、「小柳ルミ子 プレミアム☆ベスト シングルセレクション」。『港が見える丘』はこのアルバムには収録されていない。
【YouTube】 港が見える丘 小柳ルミ子
YouTubeの動画コメント欄には、小柳ルミ子のカバーによる『港が見える丘』を絶賛するコメントが数多く寄せられている。
柔らかく伸びのある高音が天下一品です。 安定したビブラートは宝塚仕込みでしょう。 一番取り戻したい歌手ですね。- tubeshu046
平野愛子を除けば、小柳ルミ子は他の追随を許しません。- Shubou
このルミ子さんはとてもいいですね - Yoko Rabson
<引用:YouTube 港が見える丘 小柳ルミ子より>
ちあきなおみ
代表曲『喝采』で知られる女性歌手ちあき なおみによる『港が見える丘』も大変味わい深い。
ジャケット写真は、戦前・戦後の昭和の流行歌をカヴァーしたアルバム「港が見える丘」。
【YouTube】ちあきなおみ 港が見える丘
ちあきなおみのカバーによる『港が見える丘』について、YouTube動画に次のようなコメントが寄せられていた。
この方のバージョンが一番好き - KayN61
実力派が、歌うとこうなると言う見本の様な歌唱ですね - rickidias100shiki
最後に
様々なアーティストがカバーしている不朽の名曲『港が見える丘』。貴方はどの歌手によるカバー盤がお好みだろうか?それぞれの表現の違いなどを比較しながら聴いてみると、何か新しい発見に出会えるかもしれない。
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