「ハー サイショネ♪」の囃子ことばで知られる『磯節（いそぶし）』は、茨城県の大洗（おおあらい）や那珂湊（なかみなと）などの海岸地方に伝わる座敷歌。

古い船こぎ歌（舟唄）を元に、明治時代に三味線を伴う座敷歌としてアレンジされ、全国へ広まった。

ウィキペディアによれば、『磯節（いそぶし）』は、北海道民謡『江差追分』や福岡県民謡『正調博多節』などと並ぶ「日本三大民謡」の一つとして紹介されることがあるようだ。

大洗では、『磯節』の普及と保存伝承・地元PRのため、毎年2月頃に「磯節 全国大会」が開催されている。

写真：大洗磯前神社 神磯の鳥居（出典：Wikipedia）

【YouTube】磯節全国大会優勝者・谷島明世さんによる磯節

【YouTube】 磯節　大洗本場磯節保存会

歌詞の一例

ハー サイショネ
磯で名所は　大洗様よ
ハー サイショネ
松が見えます　ほのぼのと
（松がネ）見えます　イソ　ほのぼのと

＜以下、唄ばやし割愛＞

三十二反の　帆を巻きあげて
行くよ仙台　石巻

ゆらりゆらりと　寄せては返す
波の背に乗る　秋の月

水戸を離れて　東へ三里
波の花散る　大洗

大洗様とは？

『磯節（いそぶし）』の歌詞で歌われる「大洗様（おおあらいさま）」とは、茨城県大洗町にある大洗磯前神社（おおあらいいそさきじんじゃ）のこと。

波が洗う海岸に建てられた「神磯の鳥居（かみいそのとりい）」が絶好の写真スポットとして有名。鳥居越しに望む「初日の出」は息をのむ美しさだとか。

写真：大洗磯前神社　二の鳥居（出典：ぐるたび）

那珂湊（なかみなと）

『磯節』が伝わる那珂湊（なかみなと）は、現在のひたちなか市の南東部に位置する漁港の町。

那珂川（なかがわ）と涸沼川（ひぬまがわ）の合流する河口付近に位置する。

写真：海門橋から見る那珂湊（出典：茨城見聞録）

那珂湊おさかな市場は新鮮な水産物・海鮮が豊富に取り揃い、ランチでは海鮮丼や回転寿し（森田水産）などが楽しめる。

写真：賑わう那珂湊おさかな市場（出典：ひたちなか市Webサイト）

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