郡上おどり 郡上節 歌詞の意味・由来

踊り助平が 今来たわいな わしも仲間に しておくれ

「郡上おどり」は、岐阜県郡上市八幡町(郡上八幡)で毎年夏に開催される盆踊り。『かわさき』『春駒』などの郡上節(ぐじょうぶし)が有名。

毎年7月中旬から9月上旬まで延べ32夜開催され、8月のお盆(盂蘭盆会)4日間は夜通し踊り続ける徹夜踊りとなる。

踊りへの参加は完全に自由で、見物ではなく自ら踊り手となって楽しむ盆踊りである。

写真:屋形の周りで踊る郡上踊り(出典:Wikipedia)

郡上おどりの主な曲目

かわさき
郡上の八幡 出ていく時は 雨も降らぬに 袖しぼる
げんげんばらばら
げんげんばらばら何事じゃ 助けておくれよ長兵衛さん
春駒 はるこま
七両三分の春駒 春駒♪ 踊り助平が 今来たわいな♪
三百
今年初めて三百踊り おかしからずよ他所の衆が
ヤッチク
アラ ヤッチクサッサイ 私がちょいと出て べんこそなけれど
甚句
櫓太鼓にふと目を覚まし 明日はどの手で投げてやる
さわぎ
呑めよ騒げよ 一寸先ゃ闇よ 今朝も裸の下戸が来た
猫の子
猫の子がよかろ 猫で幸せ ねずみ捕る
まつさか
もひとつしょ 合点と声がかかるなら  これから文句にかかりましょ

郡上節に関する補足

踊る曲の順番は日によって異なる。「かわさき」が最もよく踊られ、「まつさか」は必ずその日の最後に踊られる。「まつさか」とは伊勢・松阪、「かわさき」は伊勢・河崎のこと。

郡上おどりの由来は?

郡上おどりの由来・起源については諸説あるが、念仏踊りや風流踊りといった日本の中世芸能に基づき、江戸時代に初代郡上藩主・遠藤慶隆が領民親睦のため奨励したとする説や、江戸中期の藩主・青山氏の時代に始まったとする説などがある。

青山家の菩提寺がある東京・青山の梅窓院(ばいそういん)では、毎年6月に郡上市から郡上おどり保存会が来訪し、郡上節の生演奏により本場さながらの踊りが披露される。

『かわさき』『まつさか』などの郡上節は、江戸時代に全国から参拝客が訪れたお伊勢参りを通じて、『伊勢音頭』などの伊勢の民謡や芸能から影響を受けている。

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