金太郎 きんたろう
まさかりかついで金太郎 クマにまたがり お馬のけいこ
『金太郎(きんたろう)』は、作詞・石原和三郎、作曲・田村虎蔵による日本の唱歌。明治33年(1900年)『幼年唱歌』に掲載された。
金太郎にまつわる伝説はいくつか存在するが、金太郎が祭られている静岡県駿東郡小山町の金時神社に伝わる物語が有名。
このページでは、童謡・唱歌『金太郎』の歌詞と意味を掲載したうえで、金時神社に伝わる金太郎の物語を簡単にご紹介したい。
【YouTube】童謡・唱歌『金太郎』
歌詞
まさかりかついで きんたろう
くまにまたがり おうまのけいこ
ハイ シィ ドウ ドウ ハイ ドウ ドウ
ハイ シィ ドウ ドウ ハイ ドウ ドウ
あしがらやまの やまおくで
けだものあつめて すもうのけいこ
ハッケヨイヨイ ノコッタ
ハッケヨイヨイ ノコッタ
歌詞の意味
まさかり
木を切るための大形の斧(おの)。武器にも用いられた。「くまにまたがり」の「またがり」と「まさかり」で音が同じ(韻を踏んでいるよう)にも思われる。
はいしい
馬や牛などを進めたり追ったりする時の掛け声。はいどう。
どうどう
馬や牛などを落ち着かせ(鎮め)たり、停止させたり、操ったりするための掛け声。ドードー。
あしがらやま
足柄山(あしがらやま)は、箱根山の北西部に位置する「金時山(きんときやま・きんときさん)」から足柄山地の足柄峠にかけての山々の呼称
けだもの
全身が毛でおおわれ、四足(よつあし)で歩く動物。けもの。語源は「毛の物」。同様の語源を持つ言葉に「果物(くだもの)」がある(語源は「木の物」)。
ハッケヨイ
大相撲の取り組みで行事が発する掛け声。
足柄山の金太郎伝説
時は天暦10年(956年)5月、宮中に仕えていた坂田蔵人(くらんど)は、彫物師十兵衛の娘、八重桐(やえぎり)と結ばれ、金太郎が生まれた。
まもなく坂田蔵人は亡くなってしまうが、金太郎はすくすくと成長。足柄山で熊と相撲をとり、母に孝行する元気で優しい子供に育った。
上写真は、足柄山地・矢倉岳から見た金時山(出典:Wikipedia)。金時山から足柄峠にかけての山々周辺が足柄山と呼ばれる。
上写真は、金時山頂上から望む富士山(出典:Wikipedia)
源頼光と出会い坂田金時と改名
天延4年3月21日(976年4月28日)、金太郎は、足柄峠にさしかかった源頼光(みなもとの よりみつ)と出会い、その力量を認められて家来となる。
名前も坂田金時(さかたの きんとき)と改名し、京にのぼって頼光四天王の一人となった。
永祚2年3月26日(990年4月28日)には、源頼光らと共に、丹波の国で悪さをしていた鬼の頭領 酒呑童子(しゅてんどうじ)を退治した。
写真:酒呑童子を退治する源頼光と坂田金時ら(出典:Wikipedia/一部トリミング)
坂田金時は、寛弘8年12月15日(1012年1月11日)、九州の賊を征伐するため築紫(つくし・現在北九州市)へ向かう途中に病で死去。
現在の岡山県勝央町には、金時を祀った倶利加羅(くりがら)神社が建てられ、今日の栗柄神社につながっているという。
ちなみに、「金時豆(きんときまめ)」の名前の由来はこの坂田金時から来ている。また、息子の坂田金平は「きんぴらゴボウ」の由来となっている。
週刊少年ジャンプ(集英社)で連載された漫画・アニメ『銀魂(ぎんたま)』の主人公「坂田銀時」(さかた ぎんとき)の名前は、坂田金時がモデルとなっている。
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