スコットランド幻想曲 Scottish Fantasy

国民的詩人ロバート・バーンズらが編纂したスコットランドのメロディー

『スコットランド幻想曲(Scottish Fantasy)』は、ドイツの作曲家マックス・ブルッフが1879年から1880年にかけて作曲したヴァイオリン独奏とオーケストラのための幻想曲。

スコットランドの国民的詩人ロバート・バーンズらが編纂したスコットランド民謡集『スコットランド音楽博物館(Scots Musical Museum)』から数曲がアレンジされ取り入れられている。

曲の構成は、序章と4つの楽章からなり、それぞれの楽章で異なるスコットランド民謡が組み込まれている。

写真:スコットランド エディンバラ城(Edinburgh Castle)

【YouTube】ハイフェッツ演奏 スコットランド幻想曲 Scottish Fantasy

各楽章のスコットランド民謡一覧

第1楽章
アンダンテ・カンタービレ 変ホ長調 3/4拍子

"Auld Rob Morris"(年老いたロブ・モリス)

第2楽章
アレグロ 変ホ長調 2/3拍子

"Dusty Miller"(粉まみれの粉屋)

第3楽章
アンダンテ・ソステヌート 変イ長調 4/4拍子

"I'm a Doun for Lack O'Johnnie"(ジョニーがいなくてがっかり)

第4楽章
フィナーレ アレグロ・グゥエリエロ 変ホ長調 4/4拍子

"Hey Tuttie Tattie"(はやし言葉)、 "Scots wha hae Wallace bled"(英雄ウォレスとともに血を流したスコットランドの民よ)

小さなスコットランド幻想曲?

ブルッフの「スコットランド幻想曲」の第3楽章のメロディーは、その後ヴァイオリニストのヴァネッサ・メイにより、『リトル・スコティッシュ・ファンタジー(A Little Scottish Fantasy)』としてリメイクされた。

また日本では、テレビ朝日系列のスポーツ番組『GET SPORTS』のエンディングテーマ等で使用されたほか、元「Le Couple(ル・クプル)」の女性ヴォーカル藤田恵美により「Angel Voices Calling」としてカバーされている。

リトル・スコティッシュ・ファンタジー

スコットランド民謡 I'm a Doun for Lack O'Johnnie