12の練習曲 ブルグミュラー

ブルグミュラーによるピアノ練習曲の中で最も難易度の高い作品

ブルグミュラー(ブルクミュラー)による初学者向けのピアノ練習曲というと、『25の練習曲』や『18の練習曲』、特にその前者が有名で広く親しまれているが、ブルグミュラーは『12の練習曲』というもう一つの練習曲集を作曲している。

ピアノ教材としての難易度的には3つの練習曲中で最も高い位置付けにあり、教則本として使うとすれば『18の練習曲』の次に取り組む順番になるが、そもそも『18の練習曲』もツェルニー30やツェルニー100などと併用しながら抜粋的に用いられることが多く、この『12の練習曲』に至っては教材として今日利用される機会はほとんどないようだ。

また、『25の練習曲』や『18の練習曲』では一曲一曲にフランス語で曲名・標題がつけられており、ピアノ初学者にとって親しみやすい体裁がとられていたが、『12の練習曲』ではこういったサブタイトル的な標題はなく、「アレグレット」、「アレグロ・アジタート」、「アンダンテ」などの演奏記号・速度記号と、「ハ長調」、「ト長調」といった調性が付されているのみのシンプルな曲目となっており、こうした外観上の味気なさが、『12の練習曲』の利用頻度が低い理由の一つなのかもしれない。

ブルグミュラー 12の練習曲

  1. アレグレット ハ長調
  2. アレグロ・アジタート ハ短調
  3. アレグロ ヘ長調
  4. アンダンテ ニ長調
  5. アレグロ 変ロ長調
  6. アンダンテ ト長調
  7. アレグロ・ヴィーヴォ ニ短調
  8. アレグロ イ長調
  9. アレグロ・ノン・トロッポ ホ長調
  10. アレグロ・ヴィーヴォ イ短調
  11. アダージョ 変イ長調
  12. モデラート 変ホ長調
ブルグミュラー12の練習曲 楽譜
 
バーンスタイン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるブラームスの名盤。

【YouTube】12の練習曲より第12番 ブルクミュラー

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