歌劇「カルメン Carmen」 あらすじ・ストーリー
ジョルジュ・ビゼー(Georges Bizet/1838-1875)
第1幕 Act I
セビリアの煙草工場でジプシーの女工カルメンは、喧嘩騒ぎを起こし牢に送られることになった。
しかし護送を命じられた伍長ドン・ホセは、カルメンに誘惑されて彼女を逃がす。パスティアの酒場で落ち合おうといい残してカルメンは去る。
写真:スペイン・セビリアのマエストランサ闘牛場
第2幕 Act II
カルメンの色香に迷ったドン・ホセは、婚約者ミカエラを振り切ってカルメンと会うが、上司との諍い(いさかい)のため、密輸をするジプシーの群れに身を投じる。しかし、そのときすでにカルメンの心は闘牛士エスカミーリョに移っていた。
第3幕 Act III
冒頭で、ジプシーの女たちがカードで占いをする。カルメンが占いをすると、不吉な占いが出て結末を暗示する。密輸の見張りをするドン・ホセを婚約者ミカエラが説得しに来る。
思い直すように勧めるミカエラを無視するドン・ホセに、ミカエラは切ない気持ちを一人独白する。カルメンの心を繋ぎとめようとするドン・ホセだが、カルメンの心は完全に離れていた。
第4幕 Act IV
闘牛場の前にエスカミーリョとその恋人になっているカルメンが現れる。エスカミーリョが闘牛場に入った後、1人でいるカルメンの前にドン・ホセが現れ、復縁を迫る。
復縁しなければ殺すと脅すドン・ホセに対して、カルメンはそれならば殺すがいいと言い放ち、逆上したドン・ホセがカルメンを刺し殺す。
ビゼーの歌劇「カルメン」と『カルメン組曲』について
歌劇『カルメン(Carmen)』は、フランスの作曲家ジョルジュ・ビゼーによる全4幕のオペラ。プロスペル・メリメの小説『カルメン』をベースとして、音楽(歌)の間を台詞でつないでいくオペラ・コミック様式で書かれている。
『カルメン組曲(Carmen Suite)』は、ビゼーのオペラ『カルメン(Carmen)』の前奏曲、間奏曲、アリアなどを抜粋・編曲した組曲。
一般的に『カルメン組曲』として知られているのは、フリッツ・ホフマンの選曲・編曲によるものである。第1組曲と第2組曲がある。
第一組曲 Carmen Suite No.1
- 前奏曲 (第1幕への前奏曲の後半部分)
- アラゴネーズ (第4幕への間奏曲)
- 間奏曲 (第3幕への間奏曲)
- セギディーリャ
- アルカラの竜騎兵 (第2幕への間奏曲)
- トレアドール(闘牛士) (第1幕への前奏曲の前半部分)
第二組曲 Carmen Suite No.2
- 密輸入者の行進
- ハバネラ(恋は野の鳥)
- 夜想曲(ミカエラのアリア)
- 闘牛士の歌(エスカミーリョのアリア)
- 衛兵の交代(子どもたちの合唱)
- ジプシーの踊り