オーディン 北欧神話の主神
クリスマスや曜日名などオーディンに由来する世界の文化あれこれ
ゲームのキャラクターによく登場するオーディンは、北欧神話の主神にして戦争と死の神。世界樹ユグドラシルの根元にあるミーミルの泉から知恵を授かり魔術を操る。
挿絵は、全世界を見渡せるという北欧神話の高座フリズスキャルヴに座るオーディン(出典:Metalalia@tumblr)。2匹の狼はゲリとフレキ。オーディンは自分の食事を狼たちに与え、自分は葡萄酒だけを飲んで生きている。
北欧神話のオーディンは世界の文化に幅広い影響を与えている。その主なものについて簡単に解説してみたい。
水曜日の語源はオーディン
オーディンの古英語形はWōden。現代英語では「Woden ウォーデン」または「Wodan ウォーダン」。英語で水曜日は「Wednesday」というが、これは「ウォーデンの日」を意味し、オーディンの名前に由来している。
ちなみに、オーディンの息子としても位置づけられる北欧神話の雷神トールは、木曜日の英語名「Thursday」の語源となっている。
サンタクロースとオーディン
オーディンはサンタクロースの原型とも考えられている。8本足の神獣スレイプニルに乗り空を飛ぶ姿は、まるで8頭のトナカイと共に空を舞うサンタクロースを彷彿とさせる。
サンタクロースとオーディンの関係については、こちらのページ「オーディンとサンタクロースの関係は?」を適宜参照されたい。
クリスマスツリーとオーディンの樫の木
ゲルマニアの北欧神話で信仰された「オーディンの樫の木」は、キリスト教布教の使命を受けた宣教師ボニファティウスらによって切り落とされた。
倒された「オーディンの樫の木」近くにはモミの若木があらわれ、キリスト教における「奇跡の木」として言い伝えられた。これが現在のクリスマスツリーのルーツの一つとして言及されることがある。
詳細は、こちらのページ「オーディンの樫の木 クリスマスツリーとモミの木」を適宜参照されたい。
ヴァルハラ宮殿とワルキューレ
オーディンの宮殿ヴァルハラでは、オーディンの命を受けた半神ワルキューレ(ヴァルキリー)は、天馬に乗って戦場を駆け、戦死した勇士を天上のヴァルハラ宮殿へと迎え入れる。
集められた勇士たちは、北欧神話の世界における終末の日ラグナロクでの戦いに備えて、世の終わりまで武事に励むという。
ドイツには、賞賛に値する著名なドイツ人の殿堂「ヴァルハラ神殿」が19世紀に建築され、ベートーヴェンやモーツァルト、ゲーテら偉人が祭られている。
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