ヤッホー! 意味・語源・由来は?
ルーツはドイツ語?ヨーデル?それともヘブライ語?
登山やハイキングなどで、遠くの高い山や谷に向かい、「ヤッホー!」と大声を出して「やまびこ」を試したことがある方はどれくらいいらっしゃるだろうか?
写真:やまびこを試す外国人登山客(出典:YouTube)
「ヤッホー!」は現代ではいわゆる「死語」に近く、やまびこで遊ぶ際に「ヤッホー!」と実際に叫ぶことはあまりないかもしれないが、叫び声としての知名度や存在感は今でも健在だ。
「ヤッホー!」はどこかの外国語のように聞こえるが、実際にどこの国の言葉に由来しているのか?意味や語源は何なのか?不明な点が多い。
ネットで調べてみると、やまびこで遊ぶ際の「ヤッホー!」の意味や由来・語源については諸説あるようだ。
根拠の有無や信ぴょう性の度合いはともかくとして、とりあえず代表的な説について簡単にまとめてみた。
ドイツ語説
坪内忠太著「ふしぎな雑学読本」によれば、山で叫ぶ「ヤッホー!」の語源・由来はドイツ語にあるという。
もともとはドイツ語の「JOHOO(ヨッホー)」という掛け声。ヨーロッパ・アルプスの登山家が口にしていた。それが昭和のはじめに日本に伝わり、「ヨッホー」が「ヤッホー」になった。
<引用:坪内忠太著「ふしぎな雑学読本」より>
登山とドイツ語と言えば、確かに昭和初期にはドイツから日本へワンダーフォーゲル(Wandervogel)という青少年野外活動のブームがもたらされており、この「ヤッホー!」ドイツ語説と時期が一致する。
写真:ベルリンでのワンダーフォーゲル(出典:Wikipedia)
ワンダーフォーゲルで定着した登山関連のドイツ語としては、ザイル、シュラフ、アイゼン、ピッケル、ヒュッテ、モルゲンローテなど、数え開けたらきりがない。
登山に関連する「ヤッホー!」という掛け声の語源がドイツ語に由来するというこの説が、多数ある説の中で最も信ぴょう性が高そうだ。
山伏(やまぶし)説
「雑学王 話のネタ300連発」(著: 博学こだわり倶楽部)の解説によれば、「ヤッホー」は山で修行する山伏(やまぶし)に由来するという。
日本の修験道からきたという説で、山伏が山での修行を達成したとき、先輩たちがお祝いの意味で「ヤッホー」と唱えたというものである。
<引用:「雑学王 話のネタ300連発」より>
修験道(しゅげんどう)とは、山へ籠もって厳しい修行を行うことにより悟りを得る日本独特の信仰。修験道の実践者を修験者または山伏という。
この山伏説の客観的根拠は不明。参考資料が明示されていなかったので、これ以上の詳細は確認できなかった。
ヘブライ語説
「話のネタになる!語源大辞典」(著: ISM Publishing Lab)によれば、「ヤッホー」はヘブライ語の神の名前「ヤハウェ」が語源だという。
昔、あるドイツのキリスト教宣教師が大変な思いをして高い山に登った。ようやく着いた頂上で、目の前に広がるすばらしい景色に感動し、思わず旧約聖書に出てくる神様の名前を「ヤハウェー」と叫んだことから始まるという説がある。
<引用:「話のネタになる!語源大辞典」より>
ヘブライ語(へブル語)とは、古代にパレスチナのヘブライ人が用いていた言語で、現代ではイスラエルの公用語となっている。
フォークダンスの名曲『マイム・マイム』の「マイム」や、『ハバナギラ(ハヴァナギラ)』なども同じくヘブライ語。
「ヤーレン、ソーラン」もヘブライ語だと主張するトンデモ説も存在するが、こちらはオカルトの類と考えるべきだろう。
その他の説あれこれ
上述の「話のネタになる!語源大辞典」による解説によれば、その他にも「ヤッホー」の語源について諸説があるようだ。
また、ヨーデルのかけ声「イヨッホホホー」から、あるいは遠くにいる人に呼び掛ける「ほーい、ほーっ」からとも。遠くから「おーい」とよぶと、救助を求めているのと紛らわしいため、「ヤッホー」が使われたとの説もある。
<引用:「話のネタになる!語源大辞典」より>
どの説も「当たらずとも遠からず」的な妙な説得力があって興味深い。
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